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BLOG

日刊:The Best Album & Mix_2

Kate NV 『Room for the Moon』 & KHIDI Podcast #19: Imperial Black Unit

Mixmag Japan | 8 December 2020

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引き続き、「日刊:The Best Album & Mix」をお送りしております。昨日の内容はコチラから。12月31日まで、本企画は毎日更新してゆきます。今回は2本目。どうぞよろしくお願いします。


Kate NV 『Room For The Moon』

Kate NV – 「Plans」

変化を「良し」とされる環境は素晴らしいと感じます。ジャンル問わず、あらゆるアーティストは変わることを許容されてしかるべきなのでは。それはちょうど、ロシアのミュージシャン・Kate NVのように。筆者は彼女のライブを2回ほど観たことがあるのですが、いずれも印象が全く違うものでした。初めて見かけたのは、2018年のジャパンツアーで。2回目は昨年の4月に「RED BULL MUSIC FESTIVAL」の一環として開催された「花紅柳緑」で。前者はシンセポップ、後者はアンビエントでした。さらに彼女は、Kate NVのプロジェクト以外にもポストパンクを主軸としたバンド「Ш (Glintshake)」のヴォーカル、英国の前衛音楽家・Cornelius Cardewのアイデアを再構築する「Moscow Scratch Orchestra」のメンバーとしても活躍しているのです。

そんな彼女が、今年の6月にリリースしたアルバムが『Room For The Moon』。いわく、「最も孤独な時期に制作し、ロシアの子供向け映画やテレビ番組からヒントを得た作品」とのことです。本作を発表するにあたり、今日までに様々なMVが公開されておりますが、各々がおとぎ話のような世界観を持っています。そしてやはり、ポップなニュアンスを主軸にしつつも、様々なサウンドスケープを聴かせてくれます。加えて今回は、MVの表象でもその多様性を引っ張っているようにも感じました。「Marafon 15」ではマッドハッターを彷彿させる格好をし、「Plans」ではVHS的な粗さのビジュアルでプロパガンダ放送のような世界観を展開し、「Sayonara」ではモノクロの映像の中で限りなくナチュラルな姿を晒す…。楽曲をイメージで補完する方法論はかねて存在しておりましたが、今作における彼女の場合は、表象が表現の選択肢を増やしているような印象すら受けるんですね。当初より自由度が高かった作家性が、さらにその幅を広げたと言いますか。このストイックな姿勢には心からリスペクトを表明したいです。


KHIDI Podcast #19: Imperial Black Unit

個人的な観測範囲では、今年は様々なジャンルのダンスミュージックが同時多発的に勃興していた印象があります。ジャングルにUKガレージ、アマピアノと、ほんのりフィルターハウス…。そして多くのDJやプロデューサーと話すうち、それらに匹敵する頻度で出てきたのがEBMでした。“インダストリアル”という観点では、2010年代後半からリヴァイヴァルしたハードテクノにも通じますが、今年感じたのはもっと狭義のEBMであります。BPMが125もないようなテンポ感。つまりは、ジャンルの黎明期である80年代にまでさかのぼるようなプロダクションです。弊誌が今年Phase Fataleに実施したインタビューでは、彼もその旨のことを言っておりました。

で、それをポッドキャストで意識的に押し出していた(と思われる)のが、ジョージアのトビリシにあるクラブ「KHIDI」。まぁ印象としては“テクノの中のEBM”という押し出し方なんですけども、そのグラデーションの作り方は見事だと感じます。特にフランス人デュオのImperial Black Unitによるミックスは、「2020年のEBM」という趣。まさしくEBM~ハードテクノまで、レンジの広いチャンネルを持っていると思います。


Text_Yuki Kawasaki

 

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