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BLOG

日刊:The Best Album & Mix_11

Cuushe 『WAKEN』 / Kevin Saunderson – 22 February 2020

Mixmag Japan | 1 January 2021

Cuushe, Cuushe アルバム, Kevin Saunderson, mixmag

引き続き、「日刊:The Best Album & Mix」をお送りしております。前回の内容はコチラから。12月31日まで、本企画は毎日更新してゆきます(全部紹介しきれていないのでお正月も続きます)。今回は11本目。どうぞよろしくお願いします。


Cuushe 『WAKEN』

Cuushe – 「Hold Half」

音楽レーベル〈FLAU〉に所属するアーティスト、Cuusheの復活は2020年のハイライトのひとつでしょう。不定形バンド・FEMを始動させ、アルバム『Waken』をリリースしました。色々な苦難があり、一時期は音楽制作もままならなかった彼女の圧倒的なカムバック。…と書くと不本意に消費されてしまう懸念があるので難しいところなのですが、少なからずその困難は本作に影響があるようなので前置きさせて下さい。日本の音楽メディア「UNCANNY」のインタビューで彼女は、「“WAKEN”はイギリスの友人が付けてくれたタイトルなんですが、私自身被害者になって初めて、今までも見えていたのかもしれないけど、見ていなかった差別とか不平等とか社会の歪みとか数珠つなぎのように見えてきて、そういう気づきみたいなものを端的に表してくれたというか。そしてそれは自分の感情の所在の気づきでもあるんですが、見えてしまったからにはそこに対してアクションしたいけど、見えていること自体も苦しい。でももう無自覚な自分には戻れないし、戻りたくない」と述べています。その言葉通り、個人的な出来事は普遍化され、より長く広い射程で様々なものを捉えているように感じられませんか。彼女の過去作をご存知の方ほど、その実感を持ったかもしれません。今作はいつもの幻想的なプロダクションから少し変化しており、よりロウ(生)な質感に仕上がっております。依然として声に浮遊感はありますが、それを支えるリズム(特にビート)がかなり生々しい。「Emergence」と「Not to Blame」に顕著だと感じます。幻想的なサウンドスケープが、増して具体化されている印象を受けました。そのリアリティこそが、本作が持つ作品としての強さだと思うのです。たとえるならば、ダルデンヌ兄弟の映画。虚飾も誇張もなく、事実をもとに前へ進むための作品。個人的な感想を言わせてもらえるならば、本作が2020年にリリースされたアルバムの中で最も心に刺さりました。


Kevin Saunderson – 22 February 2020

Kevin Saundersonの新型コロナウイルス罹患が報じられたのは、今年の4月ごろです。「インフルエンザのような症状が2週間ほど続いた」と言い、Facebookを通じて注意喚起のメッセージをファンに伝えておりました。しかしこの男、不屈につき。以降の活動には溢れんばかりのバイタリティをフル稼働させ、デトロイトの大規模フェスティバル「Movement」のオンラインパーティに息子と共に出演したほか、主要なバーチャルイベントに頻繁に名を連ねておりました。さらには自身が率いるInner Cityのニューアルバム『We All Move Together』も30年ぶりにリリース。アイアンマンですか。コロナ禍においても彼は山ほどミックスを発表しましたが、2月にRinse FMへ提供されたものがベストだと感じます。各所から引っ張りだこだったCarl Coxにも言えることですが、2020年はレジェンドがレジェンドたる所以を証明した1年でもあったかもしれませんね。


Text_Yuki Kawasaki

 

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