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TECH THAT: 世界で最も革新的なトレーニング・シューズ

ライバル・スポーツ・ブランド同士による競争は、常にフットウェアを進化させてきた

Mixmag Japan | 7 March 2018

AdidasのEQT Support 93/Berlinを履いていると、ベルリン地下鉄に無料で乗車できる。ところで、トレーニング・シューズのブランドがこのようなテクノロジーを活用したギミックを仕掛けるのは、今回が初めてではない。

母は、いつも「良い靴は、良い場所に連れて行ってくれるんだよ」と言っていた。Mixmagの読者であれば周知の事実だが、ベルリンは、良い場所だ。そこで想像してみて欲しい。ドイツの首都を駆け巡る地下鉄に、一年間、無料で乗車できるトレーニング・シューズを。はい。想像はそこまで。なぜなら、Adidasはつい先頃、ベルリンの地下鉄を飾るデザイン・パターンをモチーフにしただけでなく、実際に「Jahresticket」(年間パス)を縫い込んだEQT Support 93/Berlinを登場させたからだ。

公共交通機関を利用する人であれば年間数百ユーロにも昇る価値と、500足の限定販売につき、在庫は長くは続かなかった。ただのギミックと軽視するのは簡単だが、EQT Berlinは、競争の激しい市場で各ブランドが編み出してきた、一歩抜きん出るためにテクノロジーを活用する方法の一例にすぎない。

より詳しく説明するために、話を一旦、スポーツ企業同士の競争がヒートアップし始めた1980年代の初頭に戻す。その頃、各社はバスケット・ボールやランニング、テニス、エアロビクスなど、種目別に特化したラインを生み出し、それぞれのスポーツに適したフォルムや技術の投入を図るとともに、ユーザーに2足以上の購入を促すための施策に動いた。

そして、1984年、Nikeはマイケル・ジョーダンという名前のバスケットボール選手とタッグを組む。エアジョーダンは、瞬く間に全米のスタイルを気にするキッズたちの間でマスト・アイテムとなり、前例のない大成功を納めた。スニーカーは一躍ビッグ・ビジネスに変貌を遂げ、各社はNikeに追随するため、それぞれのセールス・ポイントを探すために奔走した。

しかし、Nikeは既に独走状態で、1987年には最初のAir Maxを登場させた。Air Max 1は、まさに革命だった。以降、エアマックスのレンジを象徴する気泡は年々大きくなり、2017年には、ゴム底をバリバリに目立つエアークッションに置き換えたAir Vapour Maxが登場し、注目を集めた。

80年代、真っ先にNikeに立ち向かったのは、ポンプ・シリーズを編み出したイギリスのブランド、Reebokだった。内部に膨張する機構が組み込まれており、靴ベロの部分に設置されたポンプをを押すことによって、バスケットボール・シューズの内部を足に完璧にフィットさせることが可能なものだ。

それ以降、各種のテクノロジーやギミックが、矢継ぎ早に登場した。PUMAのDiscs(靴紐を回転するディスクに置き換えたもの)のように実用的なものもあれば、歩くたびに靴底が光るLA GearのLightsのように、単なるお飾りのものもあった。

未だに進化を続ける(そして実際に実用性も高い)Air Maxを例外として、ユーザーはギミックに飽き、見た目やパフォーマンスを重視するトレンドになってきた。スニーカーのデザインは原点に立ち返り、90年代の前半を席巻した各種機能は姿を見せなくなった。

しかし、2012年のNikeによるFlyknitsのリリースにより、スニーカーへの最新技術の投入が再燃の兆しを見せた。ランニングを意識して作られたFlyknitは、上部に皮ではなく通気性の良い生地を使用し、アスリートの間でも、ファッション好きのスニーカー・ファンの間でも瞬く間にヒットとなった。

再興を狙うAdidasは、動きが早かった。カニエ・ウェストをNikeからもぎ取っただけでは飽き足らず、3本ストライプのメーカーはNASAが開発したBoostソールと、Flyknitによく似たPrimeknit製の上部で猛反撃を見せた。

もちろん、Nikeがひるむことはなかった。昨年、同社は世界が長らく待望した革新的フットウェアを登場させた。『バック・トゥー・ザ・フューチャー2』でマーティが履いていたのにそっくりな、電気じかけで、自動的に靴紐を結ぶトレーニング・シューズだ。HyperAdaptを呼ばれた同シューズは、おそらくAir Max以降、最も革新的なトレーニング・シューズであり、長年のデジタル、電気的、そして機械工学的な研究の成果であろう。

今後、どのような応酬が繰り広げられるのかは、神のみぞ知るところだ。しかし、二つだけ確かなことがある。それは、Adidas、PUMA、Reebokも次なる手を準備しているだろうということ。そして、我らトレーニング・シューズをこよなく愛する層は、このトレンドを歓迎していることだ。

 

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