svgs_arrow-01-l svgs_close svgs_heart svgs_menu svgs_play svgs_stop svgs_arrow-02-b svgs_facebook svgs_instagram svgs_line svgs_search svgs_soundcloud svgs_twitter favorite player svgs_arrow-03-r svgs_setting svgs_slide-menu-bottom svgs_arrow-01-b more gift location recommended star clear

FEATURES

INTERVIEW:Den Sorte Skole「物事の境界を超えたいときは万人から評価を受けなくたっていいと思っている」

初来日を果たしたデンマークのデュオ

Mixmag japan | 11 December 2017

デンマーク出身の二人組、Den Sorte Skole(以下、DSS)がTDME(Tokyo Dance Music Event)に合わせて来日、CIRCUS TOKYOにてパフォーマンスを行った。ターンテーブルやサンプラーを駆使し、さまざまなジャンルの音楽を、世の中に知られていないレコードから切り出してオリジナルのサンプリングとミックスするスタイルで観客を圧倒した。この度初来日となったDSS=Martin HøjlandとSimon Dokkedalに話を聞いた。

take 3.1 from Mixmag Japan on Vimeo.

5万サンプルくらいの
デジタルアーカイヴを持っている

Mixmag お二人はTDME (Tokyo Dance Music Event)で日本のエレクトリックミュージックのファンに素晴らしい音楽を披露されたわけですが、初めての日本を楽しんでらっしゃいますか? 滞在中どこに行かれましたか?

Martin 僕たちの大好きな国がまた1つ加わったと思っています。本当に本当にここが好きだし滞在中できる限り行けるところに行こうと思っています。日本の人々はびっくりするくらいフレンドリーだしいろいろ助けてくれます。下北沢にステイしていたのですが、雰囲気のいい街で食事がすごくすごく美味しくてね。そしてもうひとつの旅のハイライトは箱根の旅館に泊まりに行ったことだな。星空の下で露天風呂に入ったんだ。で、次の日の朝はケーブルカーに乗って山頂から朝日に照らされた富士山を眺めたんだ。そしてTDMEのショーでは満員の会場で初めて来た国で熱心な音楽ファンの前でショーをすることができて大変光栄なことでした。絶対にまたすぐに日本に戻ってくるよ。

Mixmag 今回の来日はデンマーク皇室の前でパフォーマンスするというなんともクレイジーな機会の直後だったと伺っていますが、どんな感じだったかそしてデンマーク国民としてどういう意味がある出来事だったのか教えていただけますか?

Simon いやーそれは現実を超越した出来事だったよ。デンマークで一番名誉のある文化勲章をフレデリック王子とメアリー王女から授与されたんだ。この賞がミュージシャンの手に渡ったのは9年ぶりだしね。土曜日のゴールデンタイムの国営放送で放送されたし、スピーチと演奏もしないといけなかったしね。まだ受賞の実感は湧いていないけれど、とっても名誉に思っているよ。

Mixmag DDSはプログレッシブロックからホラームービーのサントラなどの地球上のありとあらゆる音源、コンテンポラリーアーティストの音源などを上手くダークなヒップホップ、テクノ、ブレイクビーツにサンプリングすることで有名ですが一体どうやってあんなに多様性がある美しい音源を探してくるのですか?

Martin もう15年くらいの間、1940年代から近年にわたるまでのヴァイナルを世界中で買い続けているんだ。で、5万サンプルくらいのデジタルアーカイヴを持っているよ。さまざまなニッチなものやジャンルをリサーチしてEbayやDiscogから買うんだ。そしてサンプルを作る。すごい時間のかかる作業だしギークなことだよね。でもすごく得ることも多いんだ。まるで宝探しだよね。

Mixmag お二人はヨーロッパ中の大型フェスで出演し、5万人の前でヘッドライナーとして公演してクラフトワーク以来の素晴らしいパフォーマンスと評価を得ていますが、東京渋谷のCircusでの公演はいかがでしたか?

Simon 僕たちは大きなコンサートでプレイするのも好きだけど、小箱でやるのも大好きなんだ。どちらも良い点があるからね。もちろんオーディエンスの反響とその日の僕たちのプレイ次第だけれども。地下フロアで150人の前でプレイするのはフェスティバルのアリーナで3万人の前でプレイするのと同じくらいインテンスだと思うよ。東京のCircusでプレイするのはとても良い経験だった。実験的なエレクトロニック音楽を好きな日本のオーディエンスは音楽の本当に細かいディティールまで聴いてくれるんだなってことがよく分かったよ。僕らを音楽というコミュ二ケーションツールを通して理解したいという姿勢が伝わって来て、それって本当に素晴らしいことだと思ったし、Circusという会場がまたすごくいい会場でとても良かったと思う。

Mixmag 東京は今、変化の時期に直面しています。最近は風営法の改正などを経験しているのですが、あなたたちの住んでいるコペンハーゲンのエレクトロニックミュージックシーンはいかがですか?そして一般的なデンマークのナイトシーンどんな感じですか?

Martin あんまり日本と変わらないと思うよ。デンマークにはメインストリームのシーンと実験的音楽シーンがあるけれど、どちらも上手くやっていると思う。もちろん僕は実験的音楽シーンが好きだけれども。最近はSos Gunver Ryberg のような素晴らしいアーティストやいろいろなミュージシャンが生楽器とエレクトロニック楽器を融合させたよりアンビエントでドローンなんかを使ったエレクトロニックアクトをやっているんだ。ラップトップを使う音楽よりもマシーンを作った音楽に移行しているよ。デンマークは600万人しか人口のない小さい国だから実験的音楽を作るだけで生活していくのは難しいのだけれどもALICEやMayhenのようなすごくいいライブ会場もあるし、日本からのアーティストも結構頻繁にデンマークに来ているよ。

DSSではいつも自分たちの境界を
超えるように心がけている

Mixmag お二人が最初のリリースされた『Lektion#1』と『#2』はミックステープとして、『Lektion#3』はフルアルバムとしてリスナーにあなたたちのサウンドの中に没頭させるような挑戦的な作品ですね。そして最新アルバムの『Indians and Cowboys』は、お二人の音楽制作の基本に挑戦したような作品となっていますが何にインスパイアされて楽曲作りをしていますか? そして次のアルバムにはどのようにアプローチしていくかお考えですか?

Martin DSSではいつも自分たちの境界を超えるように心がけているので続けていくにあたってもそれを自分たちのDNAとしていくと思う。長くバンドを続けていくためには自分たち自身をチャレンジしていくだけでなくオーディエンスにも挑戦的でいること、新しいサウンドを常に生み出してインスピレーションを探し続けることが大事だと思っているんだ。僕らにとっては自分たちの音楽が一つの特定のジャンルにハマらないことが僕らの特権だと思っているし、自分たちのサウンドは色々なスタイルやカルチャーを織り交ぜたハイブリッドで常に新しいことをすることによって自分たちが新しいテリトリーに自由に行けると考えているよ。

Simon ありがたいことに、ここ何年かクラシックのオーケストラと一緒に仕事をする機会が何度かあったんだ。それは僕らの作曲スキルに良い影響を与えてくれたよ。実は今50人編成のクラッシックオーケストラと一緒に僕らの3番目のシンフォニーを作っている最中です。

Simon 僕らの次のリリースには古いサンプリングを新しいサンプリングと組み合わせたものがあるんのだけど、僕らがが最後に出した2枚のアルバムにはたったふたつしか1980年代より前のサンプリングを使っていなかったんだ。お化けとロボットの古いものと新しいものに魅了されたんだ。それで僕たちは世界中の先住民族の音とグラニュラー・シンセシスとその他の音楽処理技術の融合しているんだ。作品は“Ghosts & Robots”って名前だけどそれも日本ととてもマッチングしてるように思う。

Mixmag どのような日本の文化がアーティスト、クリエイターとして刺激を受けましたか?お気に入りの音楽作品のなかでも特に影響を受けたものはありますか?

Martin 僕らはずっとDJ Krushの大ファンでFoodmanとKeiji Heinoのような日本のアーティストにも大きな影響を受けたよ。僕らは日本の実験的な電子音楽、特にインストゥルメンタルの音楽の経た歴史に影響されてきたのだと言えるんじゃないかな。あと日本の和楽器なんかの音も大好きで『Lektion#3』の「Lamuka」っていうトラックには松尾恵子の琴のサンプリングも使ったんだ。

Mixmag もし現代にアーティストを蘇らせてコラボレーションするとしたら誰を選びますか?

Simon 実を言うと、僕たちはサンプリングから曲を作るから僕たちが夢見てきたアーティストたちとはある意味コラボレーションしてきたと言えるんじゃないかな。でも、トラックを作る過程でパートナーを決めるとしたらボブ・マーリーだろうね。あそこまで個性的で明確に音楽の歴史に名を刻んだ人は他に考えられないよ。

Mixmag デンマークの“ロスキルド・フェスティバル”は“フジロック”に相当すると言われていますが、なぜ今夏のフェスティバルは特に重要だったのか、そして前回からどのようにパフォーマンスの内容を変化させたのですか?

Martin 北欧で最大のフェスティバルの一番大きなステージで金曜日にパフォーマンスしたんだ。メジャーなラジオやiTunesのサポートなしで実験的音楽に基づいたサンプラーを演奏するアクトとしてはとても大きいものだったんだ。5万人のオーディエンスの前でパフォーマンスするためにいまだかつて見たことがないオーディオヴィジュアルショーのモンスターを作り上げたかったので7カ国からゲストを招いたんだ。

アイスランドの22人編成のコーラス、クルド人シンガーAynur Dogan、シリア人の伝説的なカルト人物Omar Souleymanをゲストに招いたんだ。僕らはDark MattersとObscura Vertigoと一緒に以前から大型のオーディオヴィジュアルのプロダクションを製作して慣れていたけれど今回は今まで以上のスケールでゲストと一緒に今までにないステージを作り上げたよ。幸運なことに今までやった中で一番奇妙なライヴだったけれど大成功だった。美しくて、悲壮感があってクレイジーでパワフルなステージだったからほとんどの人には大好評だったけれども中には嫌だったっていう人もいたよ。でも物事の境界を超えたいときは万人から評価を受けなくたっていいと思っているんだ。

Mixmag これから東京は夜の市場活動と音楽のエンターテインメントにおける姿勢を変えていくのですが、デンマークでは過去何年かに夜の文化や電子音楽に関わる変化というものはありましたか?

Martin 僕は、今の音楽社会全体の傾向としてアメリカやイギリス、デンマークにおいてもポップなアクトにフォーカスして行っているように感じるけど、それは別にいいと思うんだよね。実験的な音楽シーンはメディアの注目がない方が僕にとってはベストだよ。それでも少し寂しいのは今の若い人たちが音楽を鑑賞するという意識が分散してしまっていることなんだよ。僕はスマートフォンとかSNSとかの爆発的な技術革命が周りのものや自分たち自身を見失ってしまうような世代を結果的に作ってしまったのだと思うよ。いつもそれなりにやって、背伸びしたり、落ち着きがなくなったりする。もっと皆リラックスするべきだよ。誰かと面と向かって話したり、携帯の電源を消してみたり、アルバムをフルで通して聴いてみたり、本を読んでみたりとかね。

Den Sorte Skole オフィシャルサイト

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でMixmag Japanをフォローしよう!