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INTERVIEW:デヴィッド・ホルムス「ノエル自身がアーティスト人生を送る中で、自然に辿り着いたのが、このアルバムだったのではないかな」

ノエル・ギャラガー新作『Who Built The Moon?』のプロデューサーが語るアルバムの全貌

Mixmag Japan | 4 December 2017

前作から約2年半振り。元オアシス、世界が認めるイギリス・モダンロック界のスーパースターであるノエル・ギャラガーが、ソロ活動3作目となるニューアルバム『Who Built The Moon?』をリリースした。アルバムリリース一週間後には、全英チャートNO.1を記録。今作は不動の人気を誇るシンガーソングライターのアルバムを、DJ界の巨匠デヴィッド・ホルムスが全面プロデュースをした。そこでMixmag Japanでは、デヴィッド・ホルムスへ今作のアルバムの魅力についてを聞いてみた。

──ノエル・ギャラガーの新作ですが、どのような仕上がりになったと思いますか?

デヴィッド・ホルムス(以下、D) ノエルが彼のキャリアの中で、ここにきて「やりたい」と思ったことが今回のアルバムだと思うんだ。恐れを知らないアルバムだよ。どれも異なる色合いに仕上がっているし、サイケデリック感を入れたアルバムになっている。またとても喜びに満ちていて、そして愛に溢れている。世界の人々は、この作品に出会えて幸せだよ。多くの人々が期待をしてきた中で、人々はノエルの新しいサウンドを抱きしめることになる。ポジティヴで、ハイテンポで、ファンタスティックなライヴ感を感じさせてくれるアルバムをね。こんなに楽しいレコーディングがあるのか、と思うくらいノエルと仕事をするのがとても楽しかった。ノエル自身がアーティスト人生を送る中で、自然に辿り着いたのが、このアルバムだったのではないかな。

──どのようなことがきっかけで、今回一緒に仕事をすることになったのですか?

D ノエルとはプライマル・スクリームの、ヨーロッパのどこかでやったライヴのバックステージで出会ったんだ。そのときに少し話しをしたんだけど、それから数年後に電話が鳴り、「Chasing Yesterday」のデモが送られてきた。そのデモは、本当に凄いところを突いてきたデモだった。そのときは「プロデューサーとしてパーティライクなものにはもっていけない」と思ったんだ。すでに型が決まっていたし、実はそのときはノエル・ギャラガーのアルバムに関してさほど興味を示さなかったんだ。その中で今回プロデュースをする上で最もエキサイティングだったのは、最初にスクラッチ(傷つける)することから始めたことだった。

ノエルのようにすでに自分自身でやってみて大成功を収めている人は、実は他の人の助けなどいらないんだ。でも今回ノエルは、新しい試みをしたく、それを手助けするために自分が選ばれた。一緒にやっていくうちにアルバムはどんどん発展して、このような内容に仕上がったんだ。僕は改めてノエルの歌詞の絶大なるファンになったし、ノエルは僕との仕事を楽しんでくれたと思う。彼は本当に素晴らしいソングライターだよ。一緒に仕事をしていてこれは必ず良い方向へいく」と強く感じたし、僕らは未だに良い友達でいる。

──どのような過程を経て、ノエルとともに曲を仕上げていったのですか?

D ノエルのようなアーティストはすでに自分自身の仕事のプロセスが成り立っているんだよ……アーコスティックギターを片手に部屋の一角に座って、コードを弾いてメロディを作り上げる。そのメロディを元に歌詞を書いて、詞が出来上がったらスタジオに入る。そして他のミュージシャンが曲を学んでレコーディングをする。でもその段階では、ノエルのイマジネーションをひとまず形にするといったサンプルの段階なんだけどね。僕は何をしたかというと、まず自分のスタジオへ行きレアでユニークな音楽の莫大なコレクションを引っ張り出して、数日はひたすら音楽を聴く。どれも分類できないような音楽が多い(笑)。とにかく聴き続け、ノエル・ギャラガーの世界感に合うなと感じたら、マークしておくんだ。そこからループやサンプリングを作り始めるんだ。「これはノエルにとって良いアイデアでしょう」という感じでね。

ノエルにとって、インスパイアを受けるものになれば良いなと思って作るんだ。そしてノエルがギターといくつかのペダルを持ってスタジオへやってきて、サウンドを実験的に作り始めていく。異なるサウンドやパートを演奏して、そして僕を置いてスタジオを去るんだ。そこから僕は仕事をはじめる。ノエルは次の日にまたやってきて、前の日に僕がやった内容をさらにアレンジしてシェイプする。トラックを家へもって帰る度に新しいアイデアや歌詞を考えてきたんだよ。それを繰り返していくうちに、ノエルが言うんだ……「その声、誰?」って。「君の声だよ」と伝えると「本当? 素晴らしいね」と(笑)。そんな感じで、僕たちは最高なパーティをスタジオで楽しんだんだ。もちろんもの凄くクリエイティヴなね。ミュージシャンの人たちも、皆リラックスして楽しんでやっていた。

──ノエルの最大の魅力は何でしたか?

D まずミュージシャンとして、僕の気持ちをすべて吹き飛ばしてくれたということかな。本当に驚くべき素晴らしい才能の持ち主さよ。彼の頭の中にあることを、釣り針を落とすみたいに拾って、それを捕まえたらクリックして「YES! BOOM!!!」ってね。「ヤバいだろ!」って感じでね。とにかく素晴らしい。もう僕は最初から彼がギターをプレイしている時点で「ワオ!」って感じだったからね。「この男は一体……マジかよ!?」って。

──人としてどんな魅力がありましたか?

D これまでの自分の人生で出会った人の中でもダントツに、ファニーで、シャープで、ウィットに長けていて、そして頭の回転の早い人だと思う。もしも彼がソングライターやミュージシャンでなかったとしても、最高なコメディアンになっていたと思うよ。ノエルは凄く賢いんだよ。感情も豊かで、そして利口で、ブライトも持っている。一緒に仕事をして、いろいろな段階で学ぶことが多かったよ。地に足がついていて、自分の人生を音楽とともに生きることを凄く楽しんでいる。ノエルの頭の中には3つのことしかないんだよ。音楽、家族、そしてマンチェスター・シティFCのこと(笑)。

──ノエルにダメだしをしたと聞きました。勇気はいりませんでしたか?

D (笑)。でも、それが僕の仕事だからね。今回、ノエルはこれまでと違うアルバムを作りたいと言ったんだ。だから僕は、それまでのノエル・ギャラガーを変えることをしなくてはいけない。そうなると「オアシスのサウンドみたいで良いのか」ってことになる。もちろん、ただ単に「ノー」を言えばいいわけではないし、もっとドラマティックなことなんだよ。既にやったことがあることを、何をポイントにしてまたやりたいと願うのか。僕たちは、新しい何かを生み出さないといけないんだよ、とね。つまるところ、ノエルが言うことに賛同していたとしてもあえて嘘をつくみたいな。彼は僕に対して賛同することを望んでいなかったし、尊敬心がある上でやりとりをさせてもらった。

──ノエルとともにツアーへついて行く予定はありますか?

D いいや。でも日本へは行きたいなあ。誰か僕を日本へ連れていって、DJをさせてくれないかな(笑)。日本へは3回ほど行ったことがあるんだけど、素晴らしい国だし、文化が好きなんだよ。特に、日本の人が興味を示す西洋文化が好きなんだけど、初めて日本のモッズを観たときは、とにかくクールで驚いたことを覚えているよ。

──映像の方も手掛けられていますが、音楽活動を含め今後の予定を教えてください。

D 幸運なことに、今は映像とレコーディングの仕事で忙しいんだ。UNLOVEDというバンドをやっているんだけど、新しいアルバムを年内にリリースする予定。映像に関しては、3本の映画とTVシリーズをやっている。「Killing Eve」というTVシリーズなんだけど、女優であって、女性脚本家のフィービー・ウォーラー・ブリッジが手掛けている番組なんだ。彼女は本当に素晴らしい脚本家なんだよ。その他はジョー・ストラマーを題材にしたものや、ノーマルな人々の愛の物語り、もうひとつはまだ言えないんだけど、映像の方もいろいろとやっているよ。

──日本の皆さんへメッセージを下さい。

D 素晴らしい日本の皆様!僕を日本へ連れていって(笑)……死ぬほどプレイがしたいよ!

[PROFILE]
David Holmes_デヴィッド・ホルムス
1969年生まれ。北アイルランド、ベルファウスト出身。15歳の頃よりDJを始め、伝説的クラブAbercorn Mod ClubでDJデビュー。’92年に初のトラックをリリースし、’95年に1stアルバム『This Film’s Crap Let’s Slash the Seats』をリリース。以後、DJ、音楽プロデューサーとして世界的に活躍。また映像プロダクション「Canderblinks Films」を運営し、ドキュメンタリー映像や、映画TVショーなども手掛ける他、プライマル・スクリームのアルバム『More Light』などでも映像を手掛ける。

▷最近のデヴィッド・ホルムスがどんな音楽に興味があるか気になる人は、こちらのラジオ番組のアーカイブをチェック! デヴィッドの幅広い音楽の世界観を知ることができます。

「GOD’S WAITING ROOM W / DAVID HOLMES」
https://www.nts.live/shows/david-holmes

[Album]
ノエル・ギャラガーズ・ハイ・フライング・バーズ
『Who Built The Moon?』
ソニーミュージック
発売中
日本公式サイト: http://www.sonymusic.co.jp/noel 

 

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