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FEATURES

Best 15 DJ Mixes Recorded at Contact

素晴らしき4年間の記録がここに。

Mixmag Japan | 13 April 2020

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本来はおめでたいはずの誕生日。「今はそんな場合じゃない」と言われてしまった人が、今年は何人いるだろうか。コロナウイルス感染拡大によって、慶事ですらも自粛せざるを得ない状況が続いている。3月・4月に何かお祝いごとがあったのに機会を失ってしまった方々は、どうか近い将来ちゃんと埋め合わせされてほしい。

渋谷のContactも、4月1日に4回目の誕生日を迎えるはずだった。本来であればアニバーサリーパーティが予定されていたと聞く。ちなみに昨年はブリストルの気鋭レーベル〈Timedance〉の面々、一昨年はHot Since 82DVS1らが花を添えた。周年イベントに限らず、このクラブでは毎日のようにエッジーなアーティストがブッキングされてきた。私もMixmag Japan編集部に加入する前、面接で好きなクラブをいくつか挙げたが、その中のひとつがContactだった。そんな特別なべニューの周年パーティが素通りされてしまうのは、ほとんど自分事のように寂しい。

3月末にはContactの4年間分のミックスが公開されたが、せめてその音源だけでも皆さんと共有したい。この記事で紹介するのは、Mixmag Japanの編集者が独断と偏見で選ぶ“極めて個人的なお気に入り”である。なお、念のためここで書き記しておきたいが、この度公開されたミックス音源は4年間のすべてを網羅しているわけではない。たとえば2018年9月に出演したLen Faki、同日にバーフロアでプレイしたSakiko Osawa、2019年11月に開催された〈解体新書〉に出演したLaurel Halo、今年1月に来日したKrystal Klear、そしてつい先日開催されたJamie XXのサプライズパーティでプレイしたRomy Matsらは素晴らしいパフォーマンスを見せたが、それらの音源はない。

とは言え、いずれのミックスも素晴らしき4年間を振り返るには十分なクオリティである。ジャンルも世代も、国籍も、あらゆる垣根を超越したグッドバイブスがここに。


Francois K. 2016/04/02 [Contact Opening Party – Deep Space -]


記念すべきオープニングパーティを飾った豪華ラインナップのひとりが、フランスの重鎮Francois Kである。SoundCloud上ではこのミックスに対して「#Storytelling」とタグが打たれているが、その言葉通り壮大なスケールの物語が紡がれた。クライマックスに向けてBPMが高くなり、内容もアッパーになってゆく。長さは3時間弱だが、その体験の豊かさは時間軸では捉えられない。


Akiko Kiyama 2016/12/24 [DEKMANTEL Day 2 – supported by Heineken -]


この日のことはよく覚えている。何せ、出演者がとんでもなく豪華だったから。「Day 2」と喧伝するからにはDay 1もあったわけだが、両日ともに破格のラインナップであった。Palms TraxにPeter Van Hoesen、Randomerらが名を連ねていた。が、海外のエース級DJをさしおいて目が離せなかったのが、Akiko KiyamaのLive Set。無機質な電子音と身体性の高いホーンセクションの組み合わせが天才のそれ。


SIAN 2018/03/10 [REBOOT 20th ANNIVERSARY]


世界的テクノレーベル〈Octopus Recordings〉のボス、Sian。このミックスはタイトルにもある通り、日本のテクノパーティ〈REBOOT〉の20周年イベントの時のものである。2013年に代官山のAir(現在はSpace Odd)で初来日を果たしてから、彼は同パーティに定期的に出演している。20年の重みと両者の関係性が相まって、この日の彼はまるで漫画の主人公のような存在感があった。内容も奇をてらったところがなく、自身の代名詞である“クラシック・モダン・テクノ”を体現していた。


tofubeats 2018/03/30 [MISSION]


つい先日、Mixmag Japan内でインタビュー記事が公開されたばかりのtofubeats。もはや現行J-POPの旗手と言って差し支えない存在だが、このミックスからはハウスミュージックラバーとしての矜持もほとばしる。件のインタビューでは、“シティポップ”とクラブミュージックの間で葛藤する様子が垣間見えるが、この日のDJは完全に後者のモードであった。「LONELY NIGHTS (TB HOUSE BOOTLEG)」(このミックスの終盤にかかる曲)をリリースした時点で、いや、正確にはこの前から既に彼の葛藤は始まっていたように思う。


Move D 2018/04/07 [Contact 2 Year Anniversary -Part 2-]


Contactの2周年アニバーサリーに登場した、ドイツ出身のMOVE D。この日のパーティは贅沢の限りを尽くした内容で、メインフロアでDVS1がディープテクノで攻めまくる一方、バーフロアではMove Dが全オーディエンスをおしなべてハッピーにするハウスを鳴らしていた。BPMもサウンドのテンションも3時間の間ほぼ一貫しているが、全く飽きさせない。そればかりか、2時間手前でJohNickの「The Captain」をプレイし、もうひとつギアを上げていた。


Skober 2018/07/21 [CONDUCTOR]


Adam BeyerやJoseph Capriati、Dubfireなどからサポートを受けるウクライナの新星、Skober。今旬のDJをピックアップするパーティ〈CONDUCTOR〉に登場した彼は、現在世界中のビッグフェスティバルを席巻するテクノサウンドを鳴らした。「Drunken Kongと一緒に見たい…」と思っていた矢先、本当に同じパーティにブッキングされるとは…。個人的には「念願叶ったり」なギグでもあった。最近また〈Drumcode〉が面白いので、引き続き彼らの活躍を見守りたい。


AKIRAM EN 2019/01/25 [FINEST ARTICLES feat. Objekt]


〈Future Terror〉や〈MNML SSG〉など、日本を代表するテクノパーティでも活躍するAKIRAM EN。この日は彼の前にObjektがとんでもなく技巧なミックスを披露していたが、完璧にその流れを継いで見せた。Ben UFO(Hessle Audio)の登場以降、“ジャンルレス”がひとつの様式になりつつあるが、それは高い技術力を有してこそ成立するポリシーである。AKIRAM ENもまた、それを実現できる類まれな才能を持つひとりだ。インダストリアルなビートを軸に、ヒプノティックなハウスやハードなテクノを織り交ぜながら、まさしくジャンルレスに1時間強のDJを展開した。


Maëlstrom 2019/02/23 [BETON]


「アップしてくれてありがとう!」と泣きながら感謝したミックスがこちら。“Maëlstrom(激流)”とはよく言ったもので、その名が示すように彼はレイヴィーな内容のLive Setを展開した。フランスのウェアハウス、アングラなべニューで20年も活躍するだけあって、ジャンルの制限なくフィーリングで曲を繋ぐことができる。この日もアブトラクトなビートと4つ打ちを巧みに使い分け、絶妙なバランス感覚でもって我々を狂乱の世界に導いた。


PUNKADELIX a.k.a MAYUDEPTH 2019/05/11 [MOTORPOOL Ellen Allien “Alientronic” Album Release Tour]


Contactの人気パーティ〈MOTORPOOL〉にEllen Allienが来るというので小躍りしながら現場に向かったところ、オープニングDJを務めたPUNKADELIX(MOTORPOOLのレジデントでもある)のプレイに大いに食らった。ハウスもテクノも高い次元でミックスできる彼女のエッセンスがたっぷり詰まった2時間半。BPMも徐々に上がっていき、ハードなテクノを志向するEllen Allienへと最高のバトンを繋いだ。個人的にはEllen Allienのプレイも含め、Feddy K & DJ NOBU回に並ぶ、2019年の「MOTORPOOL・オブ・ザ・イヤー」。


Fumiya Tanaka 2019/07/06 [CHAOS]


日本を代表するミニマルの旗手、田中フミヤ。彼が10年以上もオーガナイズするパーティ〈CHAOS〉が、Contactに開催地を移してからずいぶん経つ。あまりミニマルに馴染みがない筆者に、その楽しさを教えてくれたのは彼とCHAOSだった。コロナ禍が本格化する直前、今年の3月14日に開催された同パーティにも行ったが、もはや遥か昔のことのようだ。あれからまだ1か月と経っていない。


Mars89 2019/10/04 [Boiler Room Tokyo: Contact]


今や飛ぶ鳥を落とす勢いのMars89。昨年はMixmag(本国版)の表紙も飾った。我々Mixmag Japan編集部の間でも大いに支持を集めており、日本語のインタビューも敢行した。彼は日本のクラブシーンだけでなく、カルチャー全体(そこには政治や社会も含まれる)のキーパーソンであることを強調したい。政治と文化が分離していたこれまでのシーンがどうかしていたのだ。彼のDJからは、時折その手の怒りや悲しみが溢れてくる。そして何より、シンプルに選曲が良い。


Broken English Club 2019/10/04 [Boiler Room Tokyo: Contact]

Mars89と同日にContactでギグを行った、Broken English Club。このように“視覚的に楽しめるLive Set”は、映像化されると大変嬉しい。彼のプレイは前年の「rural」でも見たが、音源で聴く以上にフィジカル(Live Setなので当然と言えば当然だけれども)。人口密度の高い、人の熱気で溢れかえるクラブで聴く彼のライブはまた格別であった。何しろ目の前で汗だくになりながらランチパッドを叩き、スティックを一心不乱に振るうのである。インダストリアルなテクスチャーも相まって、現代のワーキングクラスヒーロー像を見た気がした。

Laurent Garnier 2019/11/23 [Laurent Garnier Japan Tour 2019] Part2


この日の前日はJeff MillsがContactでプレイした。つまり、クラブシーンにおける神を我々は二夜連続で目撃したことになる。Laurent Garnier神のDJはこれまでに何度も体験しているが、この日の彼のプレイは神が神である所以を証明するような、そんな内容であった。記事の構成上、Part2のみを埋め込んでいるが、ぜひPart1もよろしくお願いしたい。一体、我々はこの日何時間Contact内にいたのだろうか? 最後に時計を確認した時は朝の6時半を回っていた。最初の30分ほどはビートレスなサウンドで繋ぎ、ディープハウスへ移行し、ハードなテクノを鳴らし、その後一度チルな雰囲気に持っていき…(この辺からPart2へ)。そしてまたハウスへ戻ってきて、自身の「Feelin’ Good」をかけていた。そこから先はもう万華鏡のような世界観であった。新旧様々なダンスミュージックをプレイし、ジャンルの垣根なくバイブスを繋いでゆく。Floating Pointsの「LesAlpx」がかかった時は完全に屈服してしまった。


Mayurashka 2019/10/25 [FLATTOP – Halloween House Party -]


昨年最も悔やまれたことは、オランダのADEに行っていた際、この日のFLATTOPに行けなかったことである。ゲストDJは〈Peach Discs〉のボス、Shanti Celeste。他の出演陣のラインナップも素晴らしく、Mayurashka、CHANGSIE、CYKらが名を連ねていた。上のミックスを改めて聴くと、やっぱり良いパーティだったんだろうなと思いを巡らせてしまう…。


Sapphire Slows 2020/03/12 [Jamie xx]


突如として知らされたJamie xxの来日ギグ。この日は日本勢も全員主役級が揃っていた。記事の冒頭にも書いたように、Romy Matsも素晴らしかった。Jamie xxの次に登場し、メインフロアのラストを飾ったSapphire Slowsに至ってはDJの凄みすら感じた次第。ピークタイムに活躍するDJは相応の技量がなければ任されることはないだろうが、“パーティを終わらせること”も相当な腕がないとできない。この日のSapphire Slowsは、そのさじ加減が絶妙であった。彼女はいつも本当にポリバレント。


この度公開されたミックスはすべて拝聴したが、行っていないパーティのはずなのに空間がありありと想像できた。けれども、それは実際にべニューへ足を運ぶことと同義ではない。現場のバイブスは、現場にしかない。オーディエンスの歓声も、疲れた体を迎えてくれるバーカウンターも、帰りの電車の中で感じる妙な達成感と寂しさも、現場がなければ味わえない。

この騒動がどれだけ長期化したとしても、またいつかContactで会いたい人たちがいる。その時までずっと待つ。

DJ Mixes Recorded at Contact


Text_Yuki Kawasaki

 

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