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FEATURES

ダンスミュージックの祭典『Body&SOUL』。その神髄を求めた20年を今一度(後編)

物語の続きを今年もここで。

Mixmag Japan | 18 May 2018

Body&SOUL, François K., Danny Krivit, Joaquin“Joe”Claussell, Mixmag Japan

フランソワ・K、ジョー・クラウゼル、ダニー・クリヴィットの3人によりニューヨークで産声を上げた<Body&SOUL>。ここ日本でも2002年から開催され、毎回多くの伝説を残している。今年は6月3日(日)にお台場青海の特設会場にて開催される。

本稿は、そんなレジェンダリーなパーティーの特集記事(後編)である。初めましての方は、どうぞ前編からご一読を。前編では2002年の<Body&SOUL Live in Tokyo>初開催から、2007年に行われた初の野外パーティーまでを追った。後編では、2008年の両国国技館から現在までを振り返る。今回も秘蔵の写真をたっぷり使ってお伝えしよう。

L→R ジョー・クラウゼル、ダニー・クリヴィット、フランソワ・K

2007年に初めての野外開催を経験した<Body&SOUL Live in Tokyo>は、会場の選択肢が段違いに増えた。このタイミングで同パーティーが開催地に選んだのは、日本を代表する場の両国国技館であった。ゼロ年代後期のダンスミュージックを語る上で、<Body&SOUL>はもはや欠かせない存在になっていた。この規模でオーディエンスを集められる音楽イベントは、大規模なフェスティバルと、いくつかのレイヴパーティーぐらいであった。しかもこの3人のDJセットでは、クラシックなディスコチューンや、オールドスクールなハウスミュージックが飛び交う。前編でも書いたが、このパーティーが追求したのはトレンドや商業主義ではなく自らの「ルーツ」であったのだ。それが多くのオーディエンスを集めていたのはやはり歴史的な事実だし、音楽を愛する者すべての希望であったのは言うまでもない。たとえ本籍とするジャンルが違っていても、<Body&SOUL>の純粋性に惹かれた者は多いはずだ。

Body&SOUL, François K., Danny Krivit, Joaquin“Joe”Claussell, Mixmag Japan

両国国技館での<Body&SOUL>開催時の様子。

Kings of Tomorrow featuring Julie McKnight – 『Finally (Danny Krivit: Steve Travolta Re-edit)』

そしてこの頃から、DJのパフォーマンスにもライブアクトが求められるようになった。既に<Body&SOUL Live in Tokyo>にもステファニー・クックやAKの存在があったように、ソウルフルかつ繊細な歌声を持つディーバがパーティーでも存在感を放つようになっていた。国技館開催時には、Monday満ちるが登場した。

余談だが、筆者の周りには「このとき彼女が歌った『You Are The Universe』のカバーが2008年のハイライトだ」と語る人が多い。

Brand New Heavies – 『You Are The Universe』

Body&SOUL, François K., Danny Krivit, Joaquin“Joe”Claussell, Mixmag Japan

国技館で熱唱するMonday満ちる

それ以降、開催地を新木場のagehaやお台場シーサイドコートに移すが、その横には常に実力あるディーバの姿があった。2010年のageha開催時に至っては、ダンスミュージック楽団のA Hundred Birds Orchestraがおよそ20人編成でライブを披露した。『Batonga』や『Jaguar』など、往年の名曲をクラブイベントでやってのけたのだ。エクスペリメンタルな試みを良しとするスタンスも、このパーティーの持ち味である。長くオールドスクールな音を追求していても、全く古くならないのにはこのような理由があるだろう。

Body&SOUL, François K., Danny Krivit, Joaquin“Joe”Claussell, Mixmag Japan

2010年のageha開催時。A Hundred Birdsによるオーケストラの演奏は、「クラブ」というクローズな空間を超えたパフォーマンスであった。

場所の変遷と共に<Body&SOUL Live in Tokyo>も変化してきた。2013年には初の大阪開催も企画され、この年は二都市で行われた。現在の<Live In Japan>という名前は、それに伴って変更されたものである。

そして近年、最もこのパーティーに影響があったのは、やはりハウスミュージックのオリジネイターであるフランキー・ナックルズの死だろう。彼が逝去した2014年の<Body&SOUL>では、3人のプレイも偉大な先人にリスペクトを捧げるものとなった。それからの彼らのDJは、まるで原点に立ち返るかのように自分たちのプレイに向き合うようになる(彼らほどのレジェンドを捕まえて「向き合う」とは少々はばかられるが)。ライブアクトの姿もなく、ひたすら3人が音楽を紡いでゆく。

Body&SOUL, François K., Danny Krivit, Joaquin“Joe”Claussell, Mixmag Japan

クインシー・ジョーンズやトッド・テリエの曲を小気味良く繋いでから、フランキー・ナックルズによる『This Time(Remix)』を投下。個人的な感想になるが、このときに筆者はクラブミュージックの本質は「継承」にあるのではないかと思った。この瞬間のこの場を支配していたのは、紛れもなくフランキーである。フランソワたちはさながらシャーマンのよう。肉体が無くなったあとも、音楽は時空を超えて継承されていく。なんと素敵なことだろうか。ニューヨークで連綿と紡がれたハウスミュージックの歴史や物語が、ここ東京で垣間見えた瞬間であった。

2016年に<Body&SOUL>はトライベッカで誕生してから20周年を迎えたが、この年のテーマが「家族の未来につながる」であったことも示唆的だ。

Body&SOUL, François K., Danny Krivit, Joaquin“Joe”Claussell, Mixmag Japan

昨年の様子。左端はライティング担当のAriel。

様々なストーリーが交錯する<Body&SOUL>。それはもちろん、アーティスト側に限った話ではない。ハウスミュージックに歴史があるように、2002年から続く日本のパーティーにも相応の重みがある。その間に家庭を持った人も居るだろうし、フランキー・ナックルズがそうであるように大切な人との別れもあったかもしれない。「velfarre(ヴェルファーレ)」から始まって、クラブと野外を行ったり来たりしながら、<Body&SOUL Live in Japan>は僕らと共にあった。そしてこれからも、良い音楽が鳴り続けている限りは、その物語は続いてゆくだろう。

Body&SOUL Live in Japan 2018 Teaser Movie

今年はどのような物語を聴かせてくれるだろうか。いつものピースフルなディスコハウスはもちろん、アシッドジャズがかかるかもしれない。今年もフランソワがこれでもかとトッド・テリエの曲をかけるかもしれないし、ダニーはルイ・ヴェガの『Dance』をかけるかも。ジョーにはやっぱりTen Cityの『My Peace of Heaven』をプレイしてもらいたい。ライティングは今回もArielだし、きっと雰囲気も最高だ。彼らがお台場をどのように彩るのか、考えただけでもワクワクしてくる。

前編と併せてここまで読んでくれた読者のみなさん、本当にどうもありがとう。それでは当日、会場で。


■Body&SOUL Live in Japan 2018
日程:2018年6月3日
会場:お台場青海特設会場(東京都江東区青海2-1-3)
ADV:¥6000*
DOOR:¥8000
*その他オプションあり
<イベント詳細>
http://www.bodyandsoul-japan.com/

 

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