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FEATURES

Report:イギリス最狂フェス<BOOMTOWN FAIR>にJAPAN INVASIONが参戦

Numb’n’dub、ばいを般若、Laxenanchaos、Savage States、ATSK CREWの5組がJAPAN INVASION CREWとして参加

Mixmag Japan | 11 October 2019

6月から9月末ごろまでヨーロッパでは、連日さまざまな大型フェスが開催される。そんなフェスティバルシーズンの8月上旬、イギリスにて開催される超大型フェス<BOOMTOWN FAIR 2019>には、Numb’n’dub、ばいを般若、Laxenanchaos、Savage States、ATSK CREWの5組がJAPAN INVASION CREWとして参加した。

ヨーロッパ各地で様々な趣向を凝らしたフェスが開催される中、そのクレイジーさと非日常感で今最も注目を集める本フェスをレポートしていこう。

2009年頃より始まった<BOOMTOWN FAIR>はロンドンから約1時間ほど南の町・ウィンチェスターにある国立公園の一部を利用し5日間開催されるフェスで、会場の規模は約2平方キロメートルとモナコ公国とほぼ同等の大きさ。来場者も年々増加し、今回は6万人以上が参加したにも関わらず、チケットは早々にソールドアウトする盛況ぶりで来年2020年にはさらに大規模での開催も決定しており、名実ともに巨大フェスへと進化している。

その広大なフェス会場には大小合わせて約40のステージがあり、Chase & Status、ATARI TEENAGE RIOT、Prophets of Rage、Amilie Lens等といった各ジャンルのツボを押さえたラインナップが勢ぞろい。特に「RELIC」と「NUCLEUS」の2つのステージは会場内でも最大級の収容人数で、照明やレーザー、ステージ演出の全てにおいてこのフェスの巨大さを表しているかのようでステージから飛び交うレーザーは広大な会場のどこからでも見えるほどに空を覆いつくしていた。また「RELIC」では、SHY FX、MY NU LENG、Chase & Statusなどイギリスを代表するアーティストが多く、老若男女問わず様々な人が楽しむ姿が見られた。

また、私が個人的に好きなのが「BARRIO LOCO」というエリア。このエリアはガラージやヒップホップなどがメインのエリアのため学生や若者のかなり多く、まさにイギリスのクラブやフェスシーンの今を一番感じることのできるステージで、メインステージの「POCO LOCO」では、日本でも人気のFLAVA DやSWINDLE、さらにはイギリスの人気ラジオ「BBC 1XTRA」によるテイクオーバーなどが行われていた。また、サブステージの「24HR GARAGE GIRLS」というステージでは、以前にも日本に来日しているHADEANやPHATWORLDなどが出演しており、セクシーなダンサーとスポーツカーを模したステージが特徴的なステージだった。

そして、このフェスの最大の特徴でもある”非日常感”。ステージのみならず、ステージ間を繋げる道までもが一つの街として構成されており、街のいたるところに90年代の広告を思わせるペインティングや、飛行機の頭部分のみの飾り、廃墟ビルを思わせる建造物などが立ち並び、その圧倒的な空間演出が見事に”非日常”という雰囲気を演出していた。

JAPAN INVASION CREWの出演した「BROKEN CORE」というステージは、コンテナやスクラップが積み重なって作られた「DSTRKT5」というエリアで、わずかな天然資源で生き残ろうとする現代社会の姿を風刺的に表していた。また、それに合わせた大小4つのステージがあり、それ以外にも謎の儀式をする施設や機械仕掛けのクモの形をした乗り物などまるで映画”MAD MAX”さながらの近未来感のあるエリアだった。その中でも「SCRAPYARD」というステージの構成は面白く、広大なステージ後方にはスクラップになった大量の車が積み重っていたり、四方はコンテナに囲まれていた。

そのほかにも会場内には移動式遊園地やサウナなどの音楽以外でも楽しめるアトラクションが複数あり、家族や子供向けにはサーカスショーやワークショップを開催する「KIDZTOWN」というエリアがあるなど、幅広い人々に対応した遊びが散りばめられていてかなり自由度の高いフェスだと感じた。

来場するお客さんも様々で、奇抜ファッションの人々や夏休みを利用して遊ぶ大学生、バンドのライブを見に来た老夫婦など世代や年齢にとらわれず、皆がこの非日常的な街の住人として楽しんでいて初めて会った知らない人でも倒れていたら声をかけたり、カメラを向ければ笑顔で答えてくれたりと、それぞれが最高のフェスを作り上げるメンバーとして参加していていた。

会場内には救護室はもちろん精神的な面でのケア施設も完備している。薬物乱用を抑止するための様々な掲示物や新聞などで危険な薬物の情報を公開していたりと啓蒙的なコンテンツも多くあり、イギリスにおけるフェス文化の片鱗を感じた。

JAPAN INVASIONは、一昨年<BANGFACE>から始まり、昨年と今年の6月に行われた<BALTER FESTIVAL>、そして<BOOMTOWN>を合わせると実に4回目の開催となるが、今回はこれまでのどのフェスより規模も動員もジャンルの多さもどれを取っても最大級の大きさ。ブレイクコアを中心に様々なアーティストが出演し、最大動員1,000人と大規模だ。

またJAPAN INVASIONのことを知っているお客さんも意外と多く、会場内でも声をかけてくれたり写真を一緒に撮ったりと我々の思う以上に認知されてることにもかなり驚いた。同時間帯には様々なステージがオープンし、フェス内で最も動員が多くなる金曜日の夕方。「無名に等しい我々のステージにお客さんは来るのだろうか…?」と緊張と不安の中、ATSK CREWよりJAPAN INVASION TAKEOVERがスタート。なだれ込むように沢山の人々がステージに押し寄せオープン10分程度でほぼ満員状態となった。

ジャングルやガバをメインに様々な音楽が縦横無尽に飛び回り、オールドスクールなレイブサウンドを会場に響かすATSK CREWのプレイと会場を煽りまくるNumb’n’dubのMCは会場のボルテージを一気に最高潮にまで押し上げた。

続々と押し寄せる人々を魅了し、上がり切ったボルテージそのままに登場したのは、二番手・Savage States。高速ハードテックサウンドと、海外リリースもされたオリジナルトラックを武器に会場を完全にロックアウトしていた。

そして今回3年連続イギリス出演となるNumb’n’dubによるライブセットがスタート。ブレイクコアをキャッチーかつメロディアスに落とし込んだ彼独自のサウンドと、英語と日本語を巧みに使い分けるMCは、イギリスにおけるMC文化の重要性を理解するのに十分すぎるほどの盛り上がりを見せていた。

ドイツやオランダ、イギリスなど海外でのギグを多数経験したLaxenanchaosによるプレイは、踊り疲れた人々のさらに深淵に引きずり込む幽玄さと音楽的インテリジェンスを感じる展開に耳の肥えたレイバー達を唸らせた。

最後に登場したのは、今回の首謀者であり、日本ブレイクコア界のキング・ばいを般若。彼を見にわざわざ<BOOMTOWN>のチケットを買ったという人もいるというほどにイギリスにおける彼の人気は絶大で、圧倒的な盛り上がりを見せJAPAN INVASIONを締め括った。

お客さんの中には<BANGFACE>や<BALTER FES>でのJAPAN INVASIONでのアクトを見て今回も来た人はもちろん、全く我々を知らないが日本の文化に興味を持って来た人たちなど、我々を知らない人にもJAPAN INVASIONを知ってもらう機会となり、大成功と言える結果となった。

最後に今回<BOOMTOWN>に来て一番感じたことは、お客さんの”音楽に対する自由さ”。それぞれ自由に音楽を捉え、それを自分という独自のフィルターを通して踊ったり跳ねたり、友達と騒いだり、時には静かなところで喋っていたりしている人も見られた。踊りたくなったらタイムテーブルも見ずに音のなるところに向かい、「このアーティストだから観る!」というよりも「良い音が鳴っているから観る!」という感覚重視の遊び方がとても自由で、ある意味では音楽に厳しくもあり、これこそが”音楽に対する自由さ”なんだなと痛感した。

いとも簡単に人種も国も超越し、みんなを一つに繋げてしまう音楽というものの資質。今回の<BOOMTOWN FAIR>では、それを一番に理解おり、その一番楽しい遊び方を知っている人達が多いという印象だった。日本に帰国してもその”音楽に対する自由さ”を捨てずに活動していきたいと感じた。

Boomtown Fair CH11: “A Radical City” Official Festival After-Film (2019)

text : kakepon(Savage States)
photo : TOSHIMURA

 

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