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FEATURES

DOWN BEAT SESSION 〔Interview:DJ SEEN × DJ DUCT〕

東京アンダーグラウンドから発信される、世界クラスのDJセッション

Mixmag Japan | 20 April 2018

毎月第三木曜日、渋谷Lounge Neoで開催されている「Down Beat Session」。音楽にのめり込み、さまざまな手法で音楽を楽しむDJたちが集い、毎回自分たちが実験的に行いたいことを互いの手の内を見せ合うようにセッションを行う。我が道を行く表現者たちが集い、各々の時間を有意義に過ごす極上の空間。アブストラクトなDJたちが生み出すサウンドは、実は世界クラスのクヲリティの高さを持っている。そのイベントのメインとなるDJセッションを行っている、DJ SEENとDJ DUCTに”セッション”について話を聞いてみた。

― DOWN BEAT SESSION(以下、DBS)は、何がきっかけでスタートしたのですか?

DJ SEEN(以下、S) 元々、DJ KENSEIさんと僕が、現場が重なることが多かったんです。その流れの中で、クラブASIAで「BRIND」というイベントで、KENSEIさんとNOBUさんと僕でDJをやっていたんですけど、各々が自分の時間の中でDJをやっていたんですけど、そのうち自然な流れでセッションをやらないかということになったんです。そこからさらにセッションに注目したイベントをやってみないかということになりまして、それで「DOWN BEAT SESSION」を始めたんです。

― 2人でセッションを始めたときはどんなスタイルだったのですか?

S 今のスタイルと変わらないんですが、いわゆるスクラッチャーのセッションとは違って、その場でどんどん曲を仕上げるようなスタイルですね。こいいう場合、感性とかの方向性が同じでないと成り立たないですね。KENSEIさんとは前々からそういう感じでつき合っていたので、合いましたね。

― SEENさんと、KENSEIさんはどこが似ていると思いますか?

S 好きな音質が好きだったり、気になるポイントが一緒だったり、具体的に言うと共通して民族音楽が好きだったり、ジャズが好きだったり。KENSEIさんはNUDE JAZZもやっていたり、元々僕もジャズマンとセッションをしたりしていたので、そういう共通もありましたね。

左からDJ DUCT、 DJ SEEN、DJ KENSEI

―  DUCTさんはイベントがスタートしてしばらくしてからの参加ですが、どういう経緯で参加するようになったのですか?

S DUCTくんのことは、バンドセットやDJセットなんかで何度かDBSに出てもらっていたんです。そんなときにKENSEIさんと、僕たち2人のセッションにもう1人いれてみたら面白いかもね、という話になりまして。たまにはスクラッチを入れてみてもいいんじゃないかと。そうなったらDUCTくんしかいないねということになったんです。僕たちの場合、ただのスクラッチャーを入れるのはつまらないし、DUCTくんは1人でセッションしているようなプレイなんで、そういう感性を僕らに入れたら面白いんじゃないかなって。もちろんスキルフルな部分ももの凄く高いので。

― 3人のDJセッションを観ていると、本当に楽しそうにやっているなあと。KENSEIさんとSEENさんはやっぱり凄くクールの究極というか。そこにDUCTさんが入るとポップになる。

S そうなんですよ。DUCTくんはスパイス的な感じなとこがあるので。

DJ DUCT(以下、D) でもそこは、割と意識しいているんですよ。自分がどういう風に入ったら面白いのかとか。SEENくんとKENSEIさんとやっていると、どんどんなんていうのかな……
完成度が高くなって、もの凄いところに行こうとしちゃいがちなところを、僕はカジュアルに末っ子キャラみたいな感じでやっています。でも2人は凄くクールなんですけど、ポップな側面も凄くあるんですよ。でもそれをタンタンと気付かれずにやってしまうところがあるので、そこに2本線引いてもらうみたいな。

― 確かに聴いていると時折「あ、あの音!」ってポップな音が、ヒュッ! と入ってくる。

D そうするとカジュアルになるんですよね。そういうポップな部分もありつつ、繊細な部分もありつつ、緊張感のあるときでも、自分的にはきちんと提案ができるように毎回努めているつもりではあります。でも毎回セッションなので、最初から用意をしてやるわけではない。だから”そこ”をどう残して、捕まえて、共有していくか。それができるからたぶんやれているんじゃないかなと思います。

DJ DUCT(左)

― 3人でDJセッションをするときは、事前にどんな話をしていますか?

S 何も話をしないときもあるし、そこは気分なんですよね。KENSEIさんから「こういうテーマでやりたいんだよね」と事前に言われたりしたら、僕がループを前もって作っていくということもあります。だから毎回機材のセットも微妙に違うんですよ。KENSEIさんが、普段のセットでやっているとすぐに飽きちゃう人なので(笑)、そういうときにはスパイス的にドラムマシーンを持ってきたりという感じでやっていますね。なので、こっちは何がきてもいいように準備しています。あとはもちろんこちらから提案することもあるし、リハのときに「今日はBPM50でいきたいね」とか、そういう感じでやっています。

D 僕は時間的にいつもリハに出られないことが多いんですけど、リハが終わってから会場に入って「今日はどうだった?」聞いたら「BPM 50」って。え、BPM50って!? 聴いたことないなあみたいな(笑)。

― BPM100の1/2ではなく……。

S 普通にBPM50です(笑)。

D 倍になると100なんですけど、100ではない(笑)。

S あとは何かしらのテーマがあるときがありますね。KENSEIさんがかけた曲に反応をしていくこともある。この音を出してきたら、「あ、その流れ」っていう。

D クラシックではないですけど、最近は僕らの中で定番ネタみたいなものがいろいろと出てきているんですよ。それが新鮮で、飽きずにやっているからずっと新鮮なんだと思う。

― しかしDJセッションというキーワードの中で、音楽なのか、音なのかとにかくジャンルがバラバラ、自由度の高すぎるセッションだなと思います。

D でもやっぱり僕たちの場合、ヒップホップマナーを守った上でのっていうのが最低のルールになっていますね。それを逸脱することはない。

S 3人が通ってきた、その軸はしっかりあるね。

D そのマナーを守った上での各々のやりたいことをやっている感じがします。僕の場合、2台のターンテーブルでジャグリングするスタイルに抵抗してやっていた中、2人の凄く面白みを感じるセッションに誘えてもらえたので、ここでしか鳴らない音をどれだけ出せるかを毎回楽しみにしています。DBSは不思議な空間ですよ。練習して達成するものでもない、そこにはまらない人たちがいる。イベントに参加している人たちは、”はまらない人たち”があつまった感じなんではないでしょうか?

渋谷LOUNGE NEOの半ドーム状の壁一面に映し出された映像は、HATEGRAPHICS、GINが担当。毎回、実験的な内容で展開している。

― 3人でセッションをしているときのお互いの魅力はどんなところですか?

D  SEENくんはまとめ役な感じですよね。業務連絡も含め、今日何をやるかとかをきちんと紙に書いてまとめてくれたり。そいう人がいないとイベントが成り立たないので、申訳ないけど担当になっていますね。

S (DJセッションをするときの)あれ位置が変わったら、また全然違うものになるよね。

D 僕が真ん中にきたら全然だめですね(笑)。まったく違うセッションになって、構造上成り立たないです。燃料は満タンなんですけど、”DOWN BEAT SESSION”という形にきちんと落とし込めているのはSEENくんがいるからと思っています。誰かがそれをしないと音が散らかってしまうので。音に関して足りない音を補ったり、自由にさせてくれるセットなので、僕らがどう対応できるようにSEENくんがレンジを整えてくれるというか。

― SEENさんはいつもきちんと KENSEIさんと、 DUCTさんを観ていますよね。真ん中から2人を観ていてどう思うことが多いですか?

S 言葉で言うと難しいですけど、KENSEIさんは癖ないかな。まっさらなところで、突拍子もないことをやることもあるし、でもそういう人だと思っているところもあるし。DUCTくんはこっちのいい部分を拾ってくれて、煽ったり、上げてくれる部分がありますね。

D 基本的にはKENSEIさんと、 SEENくん2人で成り立っていて、そこに僕が参加するという図式なんで。ある意味客観的には見ていますね。そこでちょっとやんちゃしてみようかなとか。

― こういったセッションって他に観たことないし、レベルが高過ぎるなあと思うんです。観ていて凄く楽しい。

D 3人のセッションに関して言えば、曲の構造を作るのと似ている。サンプリングをして曲を作っている途中に、予想もしない音が突然入ってきて、それをキャッチして、サンプリングしてループさせて、グルーヴを作っていって、これいいな、これもいいなと各々が出してくる音に反応していく高揚感は曲を作っているときの感じに凄く似ていて。セッションなので完成された曲にはならないですけど、「あ!」という瞬間があるんです。それをどう伝えたらいいのかをまだ僕は分かっていなくて、毎回ドキドキしていますね。毎回、問われているというか、裸で勝負しているような感じです。でもそんな僕を、2人は面白がってくれるので嬉しいですね。

―  DUCTさんは天才気質みたいなところがあるから、2人のやっているところに気軽にアプローチしているのかと思っていました(笑)。

D そうなんですよ。毎回、実験度も高いし自由度がある。やはりDJってある意味技術職じゃないですか。気づくと凝り固まっていってしまうので、そこをどう解放してフレッシュでいられるかってところですかね。

DJ KENSEI(右)

―  DBSをどんなイベントとして捉えていますか?

S 僕は昔からDJで完結したいと思っていたんです。楽器ではなくてDJがやるセッション、そういうのを昔からやりたくて。だからこの「DOWN BEAT SESSION」は、あくまでもDJ同士が、どうお互いの音に反応して、どう音を出していくかっていう。そんなことを楽しんでやっている感じですね。あまり深いことは考えていない。あまり考えるのは好きじゃないので。

― DJセッションだけでなく、グラフィティやペインターの人たちも、その日の音に合わせてライヴペイングをしている。これもセッションかと思います。

S ペインターを仕切っているSTONE63を前から知っていて、彼も絵を自由に描いている人たちだったので、俺たちのライヴで自由に描いてみたら面白いんじゃないかって話になったんです。そこでもう1人絵描きのAruto Watanabeを入れて、2人の間でのライヴペインティングでもセッションがあって、さらにラウンジの方でももうひとつのライヴペインティングのセッションがあって、VJもペアでやっているんですよ。なので、会場のいろいろなところでイベント当日はセッションしているという感じです。

— 「DOWN BEAT」とタイトルにつけた理由は何ですか?

S 元々自分がアブストラクトなものが大好きだっていうこともあるんだけど……。

D アブストラクトって代名詞をこれだけ言葉に出してやっているのはSEENくん。キーワードなんですよね。

S アブストラクト、でも良かったんですけどね。でもタイトルも適当につけたからなあ(笑)。ロービートに焦点をあててイベントをやろうというのはあったので、ロービートで、アブストラクトな、それで「DOWN BEATってどうですかね」とKENSEIさんへ伝えたら「いいんじゃない」って。

― DOWN BEATって言葉にひっかかってくる人たちは、ジャンルを超えて多いと思うんですよね。あるひとつのキーワード。そう考えると凄くいい言葉だなと。

S 自分の頭の中のイメージが本当「ダウンンビート」って感じだったので、気に入っています。

DJだけでなくイベント当日は会場の至るところでセッションが行われている。ライブペインティングに関しては、メインフロアではArto WatanabeとSTONE63が、上のフロアではWAIFone、74、high_drawが、各々の手法を用いてDJのセッションに合わせて何が起こるかわからないライヴで作品を完成させていく。


film:Tajif (VIDEOGRAM / FORTE)
photo:Dasiuke Urano
text:Kana Yoshioka

■Down Beat Session
開催日時:毎月第3木曜日 23:00~Late
場所:渋谷 LOUNGE NEO
出演:
[DJ]DJ KENSEI、DJ SEEN、DJ DUCT、MIZUBATA、TARO HONNIN、IORI、VSTLE、BUTTAI X、MUKU、BAMBOO、N Pacino

[VISUAL]HATEGRAPHICS、GIN

[dzin] [LIVE PAINTNG]STONE63、WAIFone、Arto Watanabe、74、high_draw

 

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