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INTERVIEW:andhim「僕らのDJはそのときの状況に大きく左右されるんだ」

現行ハウスシーンの最前線で戦うデュオのDJライフ

Mixmag Japan | 6 December 2018

andhim, andhim reeves, andhim 来日, andhim contact, mixmag

今年の9月。まだ夏のじっとりとした空気感が残る夜、渋谷のContactに新たなハウスミュージックの風が吹いた。ドイツはケルン出身のSimon HaehnelとTobias Muellerからなるハウスデュオ、andhimである。この日はSimonひとりでの来日だったが、しっかり今のハウスを鳴らし、抜群のストーリー性でもって僕たちをジャーニーに連れて行ってくれた。特に終盤、自身の楽曲「Reeves」からKrystal Klearの超絶キラーチューン「Neutron Dance」への繋ぎは見事。意外性と大団円を両立させていた。個人的には今年のベストシーンのひとつに数えたいほどである。

そんなandhimに、後日メールインタビューする機会が巡ってきた。現在のハウスシーン、変わりつつあるダンスミュージックの現状、初めての来日公演について、たっぷり語ってもらった。


– ヒップホップをルーツに、今のハウスミュージックへ移行したとのことですが、その経緯を教えてください。

andhim:僕らは2人とも、元々はターンテーブリストだったんだ。そりゃあもうスキルを磨くのに夢中だったよ。DJバトルのトーナメントに出ては競い合ってた。特にTobiasが凄くて、2人で活動する前は「Noisy Stylus」ってクルーのメンバーだったんだよ。彼らはインターナショナルなコンペでもかなり名が通ってて、2004年の「Vice-World Team Champion」では優勝してる。サンプルやミックステープもたくさんリリースしてるよ。そのすぐ後にケルンのハウスとテクノのシーンに出会うんだけど、それまではずっとヒップホップだったな。ケルンには<Kompakt Records>があるから、僕らもそこから大いに影響を受けたね。エレクトロニック・ミュージックには垣根がないことに気づいたんだ。その頃のKompaktは、本当に色んなジャンルの音楽を扱ってたよ。テクノとドイツの民謡をかけ合わせたり、聖歌とトランスを混ぜてみたり。アンビエントとインディー系のバンドがコラボした例もあったな。どれもメチャクチャ面白かったね。みんな音楽へのアプローチが新しくてさ。それが、僕らが今のスタイルに移行したきっかけだよ。

Gui Boratto – 『Beautiful Life』

― 他のDJと比べて、お二人は自分の曲をかける頻度が高い印象を受けました。普段DJのセットリストを組むときは、自分の曲を中心に考えるのですか?

andhim:セットの内容はその時々で変えているよ。クラブやフロアの様子、そのイベントが昼なのか夜なのかによってね。もちろん自分たちの曲をかけるのも好きだよ。Contactでandhimの曲を多めにかけたのは、単純に嬉しかったからなんだ(笑)。東京に行くのは初めてだったし、あのギグにはたくさんのファンが来てくれたからね。僕らの古い曲も含めて、日本のクラウドは本当によく知ってるよ。

― 今、ハウスやテクノなどのアンダーグラウンドかつレフトフィールドなクラブミュージックがもう一度注目され始めている実感があります。カール・コックスやポール・オークンフォールドのようなレジェンドが再び台頭し、Tomorrowlandのようなメガフェスティバルのラインナップにも変化が見られます。あなたがたは現状をどのように認識していますか?

andhim:アンダーグラウンドと呼ばれる領域が、以前より大きくなってると思う。人気のあるテクノDJたちのショーは、今じゃすぐにスタジアムが埋まるよ。とても興味深いし、エキサイティングな状況だよね。EDMは、特にヨーロッパではだけれど、もう以前ほどの勢いはない。TomorrowlandのメインステージにもテクノやハウスのDJがたくさんいるし、ULTRAみたいな大きなフェスでも同じような現象が起きている。テクノやハウス専門のステージが出来たりね。僕らとしては、クオリティとパッションが失われなければそれで良いよ。

andhim, andhim reeves, andhim 来日, andhim contact, mixmag

― 最近気になるアーティストがいれば教えて下さい。

andhim:面白いことをやっている人は常に居るものさ! 僕らはインディーなDJが作るダンスミュージックのムーブメントが好きなんだけど、今はLauer、Krystal Klear、Pionalなんかが面白いよね。ダンスミュージックは純粋でインディペンデントなエンターテイメントであるべきだよ。人々を笑顔にして、目一杯楽しませる。今挙げたアーティストはみんなそれが出来るんだ。

Pional – 『Tempest』

― お二人は今、ヨーロッパを中心に世界中を飛び回っています。そのような経験は、ご自身に反映されていますか?スタジオ時代と比べて変化したことがあれば教えて下さい。

andhim:すべてが変わってしまったよ。僕らは年に200回以上も飛行機に乗って、世界中を飛び回るんだ。特に夏の間は家にまったく帰れない。そんなもんだから、腰を据えて音楽を作るのがなかなか難しくて。家に居られるのが1日や2日じゃ何もできないよ。下着を洗って、税理士に会いに行くぐらいのもんさ(笑)。クリエイティブなことに時間を割く余裕はまったくない。だから、今後は少しスタジオで仕事をする時間を確保しようと思ってる。これからの自分たちのショーのためにもね。

― ドイツと言えば、<Ostgut Ton>や<Terminal M>などのテクノ系のレーベルが強いです。けれども、あなたがたやMotor City Drum Ensembleのようなディスコやトライバルな音楽に造詣の深いアーティストが度々現れます。ドイツにはハードなテクノシーンのほかに、ディスコやハウスのシーンは存在するのでしょうか?

andhim:ドイツはエレクトロニック・ミュージックに対してかなりオープンな国だからね。どんなに小さな街でも、ほとんど場合はクラブがあるんだ。国際的に有名なDJのプレイが、この国では1年中見られるんだよ。ダンスミュージックの多様性を生み出すうえで、その影響は本当に大きいと思う。

DAX × lute:Motor City Drum Ensemble

― 今回が初来日ということでしたが、日本に来る前から楽しみにしていたことがあれば教えて下さい。

andhim:いやー、そうなんだよね。今回の日本滞在はすごくエキサイティングだったよ。残念なことに、僕は5日間しか居られなかったんだけど、多くの発見があったな。実は僕、結構な食通なんだけれども、特に日本のラーメンを楽しみにしていたんだ。結論から言うと、衝撃的な美味さだった。食で言えば、やっぱり寿司もおいしかったよ。僕の人生で一番ね。チームラボの展覧会に行ってVRも体験できたし、カラオケにも行った。ロボットレストランも最高だったね(笑)。僕は君たちの国が大好きさ! 人もみんな優しいし、とても独創的だ。日本に戻ってくるのが今から待ちきれないよ。

― あなたは今年TomorrowlandやFusionのような規模の大きいフェスティバルにも出演しています。YouTubeなどでアップロードされている動画の大半がクラブでなくフェスでのプレイの様子ですが、あなた自身はフェスとクラブではモードを分けていますか?私個人の感想ですが、Fusion 2018のプレイは最高でした。

andhim:ありがとう。さっきも言ったように、やっぱり僕らのDJは周りの環境に依存するところがあるよ。どの時間帯でプレイするのか…。でもフェスみたいに大きなステージで回すときは、少しだけ大味にしているね。まぁ大概の場合は、僕らはただ流れに身を任せているって感じかな。

― 音楽以外で影響を受けたものがあれば教えて下さい。

andhim:影響を受けたものは山ほどあるよ。多すぎるくらいさ。アート、ファッション、自然、友達…。人生の大半がそうだね(笑)


Text_Yuki Kawasaki

■ andhim

スタジオ活動を中心としていたケルン出身のandhimは、2010年からスタジオ以外でのプレイを始め、瞬く間にGroove MagazineとRaveline Magazineにドイツのトップ10ニューカマーとして取り上げられた。 andhimのヒップホップのルーツからなるサンプリングを重視したユニークなプロダクションスタイルは、その独特なセンスが認められ<Monaberry>、<Terminal M>や<Sunset Handjob>からリリースを果たしてきた。ライヴプレイだけでなく、DJとしても機材を楽器として扱い、様々なテクニックを披露する。

 

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