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INTERVIEW:DJ YOKU (A Hundred Birds Orchestra) 「自分が居なくなっても、AHBOは継続されているオーケストラであってほしい」

日本屈指の“ダンスミュージック楽団”が奏でる現在と未来。

Mixmag Japan | 27 September 2019

A Hundred Birds Orchestra, AHBO, DJ YOKU, mixmag

1996年、DJ YOKUを中心に結成された“ダンスミュージック楽団”、A Hundred Birds Orchestra(以下、AHBO)。「朝霧ジャム」、「フジロック」、「ライジングサン」、「Body&Soul」など、名だたるビッグフェスティバルにラインナップされ、現行ダンスミュージックシーンを独自のスタイルで牽引する存在だ。今年3月には、UKのソウルディーバNatasha Wattsを迎え、Billboard Live OSAKAにて一夜限りのコラボレーションライブを行った。そして本日、その時の模様が音源化され、ユニバーサルミュージックよりワールドリリースされた。また、毎年大阪で行われるAHBOのクリスマスイベントが、今年も開催されることが決定。結成から20年を経た今もなお、その勢いは破竹のごとし。

今回、このスーパービッグバンドを主宰するDJ YOKUに、本日リリースされたライブ盤を中心に話を聞くことができた。Natasha Wattsとコラボレーションした経緯から、AHBOの中長期的なプランまで。

A HUNDRED BIRDS – 「LIVE IN OSAKA」

Apple Music版はコチラから。


― まず、AHBOがNatasha Wattsと組んだ経緯についてお話をお伺いできますか? BBCのレギュラープレゼンターでもある彼女を招聘し、なおかつ共演まで実現するのは簡単ではなかったと存じます。

DJ YOKU(以下、Y) AHBOの初代指揮者でもあるRobin Lee(Faze Action)にNatashaからAHBOとライブレコーディングをしたいというオファーがあり、その後去年の11月に彼女が日本に来た時に会って話して3月大阪でやりましょうということとなり、その後Billboard Live OSAKAさん、ユニバーサルミュージックさんのご協力も得て実現することができました。

― なんと!Natasha側からの提案だったんですね。Lalah Hathawayなんかも2015年に突出したLive盤をリリースしておりますが、本作にも特別な意図はあったのでしょうか?

Y 僕らとしてはLive盤をリリースすることに特別な意図があったわけではなく、偶発的な展開だと言えます。とは言え仕上がった音源は素晴らしく大変満足しておりますし、AHBOのように人数が多いとスタジオレコーディングをするのも大変で、結果的にはこうしたライブレコーディングはAHBOでは取り入れていくべき一つの手段だな、とも思いました。

A HUNDRED BIRDS – 「Runaway (from “LIVE IN OSAKA”)」

― 仰るように、とんでもないレコーディング技術で作られていますよね。革新的なほど音が良い。関根青磁氏とAndy ’Hippy’ Baldwinを起用している時点で当初から音にこだわっていたことは明白ですが、特にこだわった点があれば教えてください。

Y ありがとうございます。関根青磁さん、Andy ’Hippy’ Baldwinはユニバーサルさんから紹介されまして、今回担当して頂きました。2人なくしてはこのクオリティーにはならなかったと思うので本当に大感謝です。今回はいわゆる2ミックスで録音したものではなく、46回線をマルチレコーディングしているので、ライブとはいえかなりのディテールに渡ってミックスを施せています。そういう意味ではマルチでレコーディングしていることが今回のひとつのこだわりとも言えます。もちろんライブの臨場感も残しつつ、その上で実際にビルボードで聴いたものよりさらにブラッシュアップされた仕上がりになったと思います。各ミュージシャンそれぞれの音へこだわりも生かしつつ、全体のバランスも素晴らしいです。

― これほど多くの人がかかわっていると、ミュージシャンたちとコンセンサスを取るのも難しいように見えます。全体のディレクションはすべてYOKUさんが担当されているのでしょうか? 個人的には7曲目の「Reach Up」~「FLY AWAY」のつなぎ方がDJのそれらしくて好きです。

Y 選曲に関してはAll of that以外はすべてNatasha自身の曲とNatashaが用意したカバー曲です。そこから曲順を決めて、アレンジに関しては基本Natashaのオリジナルを生かしながらホーンズ、ストリングスなどオリジナルにはなかったパートを付け加えていきました。大前チズル(Piano)や、バンドリーダーのタケウチカズタケ(Key)のリミックス的なアレンジによる、オリジナルとは全く違うバージョンに仕上げて演奏したものもあります。ご指摘の「Reach Up」から「FLY AWAY」へのところは、感覚的には「FLY AWAY」が半音上がるので転調したような感じの繋ぎがハマったように思います。こうしたグルーヴ感はAHBOの超人達、もしくは鳥人達ならではの仕業です! このようなところもライブ盤で楽しめると思います。

― DJとオーケストラ、全然違うものかと思いきや、実はコンダクターとDJは根柢にあるものが似ているのかも、と感じました。YOKUさんの解釈では如何でしょうか? DJとオーケストラ、それぞれプレイする上で考え方に違いはありますか?

Y DJ という表記をMaestroとしていることもありますしね(笑)。「最適な音を選ぶ」と言う点ではDJとオーケストラは似ているものがあるのかもしれません。毎年クリスマスイブに最大編成でコンサートをしているのですが、それを見た人が「これはジャイアントターンテーブルだ!」と言ったことがありました。AHBOがハウス、テクノ、ディスコなどのダンスミュージックを演奏で繋いでいく様がそのような比喩になったのだと思います。こうしたDJが曲をミックスする感じの表現をAHBOではこだわり、さらに全編ノンストップで演奏しています。そのようなところはDJとリンクしているようにも思いますし、逆にDJではできないようなミックスがオーケストラでできたりもします。また、その毎年恒例のクリスマスコンサートなのですが、今年は<Salsoul Records>の音源のみで演奏する「Play Salsoul」という内容で開催します。AHBOの歴史において一番カバーして来たのがSalsoul Recordsからのもので、AHBOのモデルとなっているのがThe Salsoul Orchestraです。ある意味ついにこの時が来た、という思いが今年のライブには宿っております。

― 私も聴いていて、「DJの範疇を超えたな」という実感はありました。「Whenever You’re Around」などのバラードは、A Hundred BirdsとNatasha WattsがBillboardで演奏したからこそ、この完成度で成立したのではと存じます。そもそもフロアライクな4つ打ちの曲もそれほど多くはありませんが、実際にご自身のプレースタイルの幅を広げる意図はあったのでしょうか?

Y 「Whenever You’re Around」は素晴らしいシーンだったと思います。この曲はNatashaが敬愛するJill Scottの曲ということもあって、Natashaの歌いっぷりはさすがの一言です。この曲ではドラム、ベース、ピアノ、ギター、コーラス、そしてソロを弾くのは1stバイオリンの‪高木和弘というタイトな少人数での演奏で、そのタイトさが全体を通してもいいコントラストにもなっているように思います。自分のプレイスタイルの幅を広げる意図はないのですが、このような演奏からは大きなインスピレーションをもらえますね。そういう意味でAHBOを通して自身の幅は広がってきているように思います。

― 最後に、AHBOを今後どのように舵を切ってゆくのかを教えていただければと思います。何か具体的に見えているプランはありますか?

Y ここ数年ヨーロッパではオーケストラでダンスミュージックを演奏するというコンサートが盛んに開催されていて、オーケストラスタイルで20数年前から活動しているAHBOにもオファーがあったりするのですが、現実的なコストの問題もあり実現はしておりません。是非こうした海外でのライブは実現したいです。長いスタンスで言いますと、ライブをやり続けてその回数を増やして、いかにAHBOとして存続してくかということが課題になります。僕は常々、自分が居なくなってもAHBOは継続されているオーケストラであってほしいと思ってます。クラシックのオーケストラと比べるのはおかしいのですが(笑)、 ウィーンフィルハーモニー管弦楽団は1842年から活動しているようで、その活躍は現在でも周知の通りです。著作者の死去後50年を経過した楽曲は著作権がないらしく、クラシック音楽は比較的自由に演奏できるというのも継続出来ているひとつの強みなのかもしれません。AHBOもその歴史を重ねていくと100年後には自由に…! という下世話な下心もありますが、僕たちが今いいなと思っている音楽はきっと100年経ってもいいものに違いありません。そうした音楽を、演奏で継承していけるようなオーケストラとして存在していけたら最高ですね。


■ “Play Salsoul” – Dance Music Meets Orchestral Unit On Christmas 2019 –
2019.12.24 (火) @なんばハッチ
出演:
A Hundred Birds Orchestra
feat. TeN, Sugami, Stella, Sweep & MC GEBO
Guest Vocalists: Natasha Watts (from UK), JAY’ED
Guest DJ: DJ KOCO a.k.a. Shimokita (Exclusive Salsoul 45’s Set!)
VJ: Colo∴COSMIC LAB
開場:19:00 ライブスタート:20:00 閉演:22:00
<イベント詳細>
http://ahbproduction.com/2019/09/24/1224-a-hundred-birds-orchestra-play-salsoul-namba-hatch/

 

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