svgs_arrow-01-l svgs_close svgs_heart svgs_menu svgs_play svgs_stop svgs_arrow-02-b svgs_facebook svgs_instagram svgs_line svgs_search svgs_soundcloud svgs_twitter favorite player svgs_arrow-03-r svgs_setting svgs_slide-menu-bottom svgs_arrow-01-b more gift location recommended star clear

FEATURES

INTERVIEW:MGMT「今作は“曲を親しみやすいものにしたい”という意識が強かった」

5年ぶり4枚目、“ポップ”を追求した作品

Mixmag Japan | 15 February 2018

アンドリュー・ヴァンウィンガーデンとベン・ゴールドワッサーを中心とするポップ・デュオ、MGMTが5年ぶりとなる4枚目のアルバム『リトル・ダーク・エイジ』をリリース。アリエル・ピンク、コナン・モカシン、パトリック・ウィンバリー(exチェアリフト)、デイヴ・フリッドマン(マーキュリー・レヴ)らと共に“ポップ”を追求した作品となっており、再びMGMT旋風が巻き起こるのか? 今年“FUJI ROCK FESTIVAL’18”にも出演が決定した、MGMTのベン・ゴールドワッサーに聞いてみた。

◆ ◆ ◆

曲を書くための
今までとは違う焦点が欲しかった

──約5年ぶりのニュー・アルバム発売、おめでとうございます。活動休止を経て再び音楽シーンへ戻ってきた現在の気持ちを教えてください。

ベン・ゴールドワッサー(以下B): 僕もアンドリューも、普通の生活を送るために少しオフを取ったんだ。それがまた音楽シーンへ戻ってきた今、役立っていると思う。自分がミュージシャンだってことにあまり周りから反応されない日常生活経験を経てね。ミュージシャンの自分たちについて曲にするのにちょっと疲れちゃっていたからさ(笑)。休みを取ってよかったよ。思うに、曲を書くための今までとは違う焦点が欲しかったんじゃないかな。その焦点を見いだすのに少し時間がかかったけど、今回のアルバム作りに本腰が入り始めたのは確か2016年の夏だったと思う。だから結構長い休みだったね。また一緒に作業するようになって、曲の構造やどんなことを歌うのか等を、以前のプロセスよりも前の段階で考えるようになった。前はスタジオでジャムりながら考えることが多かったんだけどね。

──今作は、全作に関わってきたデイヴ・フリッドマン(マーキュリー・レヴ)以外にも、アリエル・ピンク、コナン・モカシンらが参加していることも話題です。彼らがアルバムに参加した経緯を教えてください。

B:今出た名前以外にも今回大きく貢献してくれたのが、元チェアリフトのパトリック・ウィンバリーなんだ。彼を起用したのは、僕たち2人がスタジオにいるときに第三者にいてもらって、レコーディングの過程を進めてくれる人が欲しいと思ったから。セッションをまとめてもらったりする他に、僕たちのアイデアを形にしたり編集したりするのを手伝ってもらおうと思ってね。本当に大きな助けになってくれたし、僕たちが音楽に自信を持てるようにもしてくれた。色んなことを「イエス」と認めてくれたからね。とにかくすごくポジティヴな人なんだ。僕とアンドリューは、ネガティヴとは言わないけど自分に厳しすぎるところがあるから、パトリックがいてくれて助かったよ。

そして他の人たちがセッションに参加してくれたのはパトリックのアイデアなんだ。通常僕たちが作業するときは隔離されたようなクローズドな状態でひたすら音楽に没頭する感じなんだけど、パトリックが「色んな人にセッションに立ち寄ってもらうのがいいんじゃないか」と言ってくれてさ。彼のアイデアでアリエル・ピンクに来てもらったんだ。アリエルはパトリックと長い付き合いだからね。それで彼が来てくれて、結果アルバムの一番最初に出来上がった曲を一緒に完成させてくれたんだ。それが「ホエン・ユー・ダイ」。この曲はすごく早く書き上がってね、過去の作業の仕方とは全然違っていた。ああいうやり方で曲を仕上げることができるなんて、ショッキングと言ってもいいくらいだったよ(笑)。

それが良かったのか、この曲がきっかけでペースを掴むことができるようになったんだ。全体的にもレコーディングのプロセスに光が差したような感じになったし、もっと楽しめるようになったんだよね。コナン・モカシンとは仲がいいんだよ。特にアンドリューとコナンがね。アンドリューはLAに来るとコナンの家をホームベースにするんだ。そういうこともあって、何回も立ち寄ってくれたね。

──前作はどちらかというと難解な曲が多かったですが、今作はデビュー作にも通じるようなポップな楽曲が収録されています。この変化の要因はあなた自身なんだと思いますか?

B: 今作は「曲を親しみやすいものにしたい」という意識が強かった初めてのアルバムだと思う。ファースト・アルバムのときはそういうことをあまり考えていなかったし、前作は特に内省的かつ内向的だったと思う。それは僕たちがそうしたかったからなんだけど、ダークで理解不能な面もあったと思うんだ。だから、意図的にああいう内容になったけれど、のめり込んで聴いてくれる人があまりいなかったというのも理解できる。今作で「ポップな曲をもっと入れたい」と思ったのはクレイジーな数年だったのも一因かもしれないけれど、「人々ともっとつながりたい」という気持ちが強まったからなんだ。世の中的にも個人的にも色んな変化があったから、みんなの気分が晴れるような、とにかくポップで踊れる感じの曲が欲しかった。

アルバムの曲の多くが、危機や何らかの
重大な状況に対するレスポンスみたいなところがある

──ポップな要素が多いアルバムですがタイトルは『リトル・ダーク・エイジ』です。何故このタイトルになったのでしょうか?

B:僕たちの好きな音楽の多くが「曲調はハッピーなのに歌詞はダーク」な感じだったんだよね。その影響が大きかったと思う。そういうのが、いつの時代も強い伝統になっている気がする。何て言うのかな……、世の中で起こっている嫌なことを認識することも大事だけど、その重苦しさを少し緩和するというか、ユーモアで対処するのも大切だと思うんだ。個人的にはいい対応方法だと思うよ。

──それもあって、ただの『ダーク・エイジ』ではなく『リトル・ダーク・エイジ』なのですか?

B:それはあるね。ダークな時期の真っ最中にいる時はそこに終わりを見いだすのが難しいから、「出口はあるんだぞ」と認識するのは大切だと思うんだ。「うわ、これは人生最悪だぞ」と思うよりも、将来振り返ったときに「ああいうこともあったけど何とか乗り越えられた」と思えるんだ、と知ってたほうがいいからね。

──アートワークもシンプルながらインパクト大です。今回のアートワークを通して表現したかったことはなんですか?

B:ちょっと曖昧な感じに見えるよね。僕にはこの人が恐怖や危機を感じている状態に見える。アルバムの曲の多くが、危機や何らかの重大な状況に対するレスポンスみたいなところがあるからね。特にアメリカでは恐怖を利用して権力を握り続けている人たちがいて、策略的にそういうことをしている(苦笑)。恐怖というのは壊滅的な影響を与えるものだし、いろんなことを手につかなくさせて、本当は何が起こっているのかをすごく見づらくしてしまう。恐怖に屈してしまわないようにするのは重要なことだと思うんだ。その恐怖を認識しつつもちゃんと乗り越えられるようにね。

──アルバム・トレイラー映像のレコーディング風景から、あなたとアンドリューの仲の良さとお互いの強い信頼関係が伝わってきます。デビューから10年を経て改めて、あなたが思うアンドリューの一番の魅力を教えてください。

B:アンドリューとの作業でとてもありがたいのが、彼がとても自発的だってこと。スタジオでも僕とは違う衝動で動いてくれる。それが僕たちの仕事としての関係にとても重要だと思うんだ。それから、自分のやっていることを信じているのがいいね。いつもそうなんだ。自信を失ってしまいそうになっても、自分にとって意味のあることを作るというのが大事だと思うしね。

──MGMTは今までフェス&単独と何度も来日を果たしていますが、日本での一番の思い出は何ですか?

B:前回(注:2014年の単独来日)が一番楽しかったかな。ライヴの日程の後でスケジュールに少し余裕があったからフィアンセを連れて行ったんだけど、一緒に電車に乗って鎌倉へ行ったんだ。街を散策したよ。特に行き先を決めるでもなく、ただ自由に歩いて色んな発見ができたのがすごく良かった。日本へはもう何度も行ってるけど、どんどん居心地が良くなるんだよね。フライトの長旅さえも苦にならない。行くたびに好きになるから、もう住んじゃおうかなと思ってるくらいだよ(笑)。

──日本のファンへメッセージを。

B:とにかく、いつも僕たちを応援してくれてありがとう!フジロックで沢山の人に会えるといいな。また日本に行けることになって本当に嬉しいよ!

訳:安江幸子

『リトル・ダーク・エイジ』
2月14日(水)発売
SICP-5612 2,200円+税
1. She Works Out Too Much
2. Little Dark Age
3. When You Die
4. Me And Michael
5. TSLMP
6. James
7. Days That Got Away
8. One Thing Left To Try
9. When You’re Small
10. Hand It Over

MGMTオフィシャルサイト(ソニーミュージック)

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter でMixmag Japanをフォローしよう!