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デトロイトのレジェンド・K-HANDの逝去が報じられる

ダンスミュージック史に燦然と輝く「デトロイトのファーストレディ」

Mixmag Japan | 8 August 2021

K-Hand, K-Hand DJ, mixmag

デトロイトテクノ/ハウスのレジェンド・K-Hand(本名Kelli Hand)の死去が、英国のガーディアンなど国境を越えて報じられている。死因はいまのところ公表されていない。

生まれも育ちもデトロイトである彼女は、ダンスミュージックの歴史におけるパイオニアとして最も影響力のあるアーティストのひとりである。そのキャリアは30年以上に及び、世界中で数々の衝撃的なリリースを生み出してきた。2017年には、デトロイト市議会が彼女について“男性優位の業界におけるスキルをマスター”をしたと評価し、「デトロイトのファーストレディ」として公式に認定している。ニューヨークのパラダイス・ガレージやシカゴのミュージック・ボックスといった重要なベニューで、彼女は辣腕を振るってきた。全盛期のLarry LevanやSylvester、Loleatta Hollowayらと共にキャリアを重ねてきたのである。

1990年、K-Handは〈UK House Records〉というレーベルを設立し、Etat Solide名義の4曲入りEP『Think About It』でその名を広めた。このEPでは、明るくてジャッキーなサウンドからテクノの生々しいテクスチャーまで、幅広いジャンルの楽曲が収録されている。『Think About It』のライナーノーツには「Underground Resistanceに特別な感謝を捧げる」と書かれており、Jeff MillsやMike Banks、Mike Clarke、Robert Hoodが制作に関わったことが名言されている。とりわけClarkeとHoodは、ミキシングとエンジニアリングで大きく貢献した。

同年の末、彼女はレーベル名をデトロイトのストリートの名前にちなんで〈Acacia Records〉と改名し、同レーベルをハウスやテクノの“第2の波”に欠かせない重要な拠点に成長させる。Acaciaは、長年にわたり自身のソロ作品を多数リリースしたほか、Claude Youngとのプロジェクト“Rhythm Formation”や、Wamdue Kids、Hiroshi Morohashi、Davina Busseyらの諸作品をカタログに加えてきた。

K.Hand – 「Ready For The Darkness」

また、K-Handは〈Warp Records〉や〈!K7 Records〉などのレーベルからもリリースしており、1994年にはEP『Global Warning』を、翌1995年にはデビューLP『On A Journey』を発表。さらに、〈Tresor〉、〈Distance〉、〈Ausfahrt〉、〈трип〉などのレーベルからも作品をリリースしている。

彼女の音楽ではリズムとパーカッションが巧みに装飾され、ソウルフル、ミニマル、さらにはアシッドを取り入れたハードなサウンドが具現化された。その変幻自在なプロダクションは、今も方々で高く評価されている。DJとしても、「Movement」のようなメガフェスティバルのほか、パリのConcreteやRex、ベルリンのBerghainやTresor、ロンドンのVillage Undergroud、メルボルンのRevolverなど、世界中からラブコールを受けていた。

多くのアーティストが彼女の死を悼んでいる。Alan Oldham、MoMA Ready、rRoxymore、Olive Tらが声明を出している。Octave OneはTwitter上で、「Kelli Handが亡くなったと聞いてとても悲しい。僕らのシスターがいなくなって、みんな寂しく思っている。彼女の家族と友人に、深い哀悼の意を。多くの天才を失い続けている今、僕らに必要なのは心の奥深くを見つめて、お互いに愛し合うことだ」と述べている。

Eris Drewもこう書いている。「Kelli Handはいつも親切にしてくれましたし、とても楽しい人でした。2017年にはシアトルのTUFで彼女の次にプレイすることができたのですが、大変光栄でした。そのときの彼女はハードな内容でセットを組んでいて、フロアをガンガン踊らせていたのを覚えています。その後も彼女と会う機会があって、その度に楽しい思い出ができました。彼女をとても尊敬していますし、いなくなるなんて寂しいです。レジェンドよ、どうか安らかに」。

 

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