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Lost Frequencies 【インタビュー】 「僕の音楽は元よりトランスじゃなかった」

大ヒットナンバー「Are You With Me」の舞台裏から日本のポップカルチャーまで。

Mixmag Japan | 19 March 2020

Lost Frequencies, ロスト・フリクエンシーズ, ロスト・フリクエンシーズ 来日, OCTAGON, mixmag
2月29日、六本木のクラブSEL OCTAGON TOKYOの1周年アニバーサリーパーティとして、ベルギーからLost Frequencies(ロスト・フリクエンシーズ)が来日した。同アニバーサリーイベントは1か月にわたって行われ、DJ DARUMA & JOMMYのほか、同じく29日には韓国からDJ SODAが出演。豪華な顔ぶれが揃った。本稿は、同イベント直前のLost Frequenciesにインタビューを実施したものである。

Tomorrowlandのメインステージを見渡しても、その様相は2010年代前半と現在では大きく違う。Charlotte de WitteSolomunKölschなど、いわゆる“EDM”にはカテゴライズされないDJの存在感が強い。そもそも“EDM”という言葉が使われる回数も極端に減ってきた。

1993年生まれの新鋭、Lost Frequenciesはその変化を先導する存在と言ってよい。何しろ2014年の段階で、当時のメインステージで鳴っていたようなサウンドとは一線を画す曲をリリースしているのだ。今日までにYouTube上で3億再生数をただき出す、「Are You With Me」。このインタビューで明らかになったのは、同曲制作の舞台裏とTomorrowlandを筆頭とした「メインステージ」の変化。当日の彼のプレイとインタビューの節々から、現在はテックハウスの比重が高いことが窺えた。

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‐ 昨今のTomorrowlandを見ていると、すっかり音が多様化していることが分かります。従来のメインステージで鳴っていたようなアッパーなサウンドだけでなく、Charlotte De WiitteやAmelie Lens、Camelphatなどが主要な地位を確立しています。あなたの肌感覚では、シーンの変化を感じることはありますか?

Lost Frequencies: うん。僕がシーンに参入したのはちょうどシーンが変わりつつある時だったんだ。僕が初めてDJに呼ばれたときも、僕の前後のDJはハードなEDMをプレイしていた。今では、毎年どんどん変わろうとしている気がして、いろんな音を登場させていると思う。Carl Coxしかり…オープニングにテクノDJを起用したりね。それに、まだこれからっていう若手も登場させるし、テックハウスのDJも登場するし、そしてEDMのDJもいる。でも2020年の今年が一番、いろいろ混ざってるよ。前はEDM一色だったからね。今は、ディープでテックなところから、激しくて楽しい曲まで、大きな流れを作るようになった。メインステージのラインナップが変わったよね。この流れの一員であることが、すごく幸せだよ。

‐ あなたが2014年に「Are You With Me」をリリースし、それが爆発的にヒットしたことも示唆的だと思います。それはつまり、”ドンチャカしていない曲が広く受け入れられた”という意味で。ArmadaのA&R、Marwen Tliliとは当時どのように話をされたのでしょうか? その頃のArmadaは、いわゆる“EDM”然とした曲を多くリリースしていた印象があります。

Lost Frequencies – 「Are You With Me」

Lost Frequencies: Marwenは、Armadaのサブレーベル〈The Bearded Man〉の創設者なんだ。そのレーベルでは、インディー・ロックとダンスミュージックの両方の影響を受けたインディー・ダンス寄りの曲がリリースされていて、僕もいくつか出したよ。その後、メインのArmadaの方に移籍になった。その頃にはArmadaファミリーの一員という扱いだったよ。僕自身はトランスじゃなかったんだけどね。確かにBPMも高かったし、「Are You With Me」に関してはDash Berlinもリミックスをやってくれたし、トランス系のムーブメントの影響を大きく受けていたよ。でも僕自身はもっとチルアウトな感じだったんだ。で、Dash Berlinバージョンを気に入ったリスナーがオリジナル版の方を聴いてくれて、そっちも良いと思ってくれたんだよ。メロディアスで、もうちょっとゆったりしたね。僕としては、トランスとはまたちょっと違う、自分の音を、こういったビッグなステージに持ち込もうとしてるんだよ。これまでのところは、ファンが僕の音楽を受け入れてくれて、楽しんでくれていることは、とても嬉しいよ。

― 「Are You With Me」のヒットに関して、どの程度までMarwenと計画されたことなのでしょうか?

Lost Frequencies: 特に事前に話をするようなことはなかったよ。僕が音楽を送って、Marwenが「良いね」とか「好みじゃない」とか言うんだ。だいたいは「良いじゃん」って言ってくれるんだけどね。その間もだいたい、僕はひとりでスタジオ作業をしてた。自分の好きなものは自分が一番よく知ってるからね。自分がやりたいことも明確だった。たまに「こういうのはどう?」って提案してくれるんだけど、やるときもあれば、断るときもあるよ。自分のやりたいことがわかるように、自分ができること、できないこともよく分かるからね。自分じゃないことをやりすぎると、自分のファンが自分の本当の音楽が好きなのか、無理しているときの音楽が好きなのかわからなくなってしまう。「Are You With Me」はタイミングがすべてだろうね。当時のラジオではハードなEDMばかりかかっていたから、「そろそろ違う曲が聴きたい」と思ってる人がたくさんいたんじゃないかな。今リリースしたら、また結果は違ったかもしれない。

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― あなたのLive Setの解釈もとても興味深いです。そもそもどういう意図で始めたものなんでしょうか? リリースにもLive Editの曲を収録しているぐらいなので、他のLive Set系のアーティストと比較しても並々ならぬ熱意を感じます。Black & Blueに関しては、個人的にはむしろLive Editのほうが好きなぐらいです。

Lost Frequencies: ライブ・ショーを始めたのは2年前。ステージ上でちょっと違うことをやろうっていう試みのスタートだったんだ。DJ以外のことって意味でね。ミュージシャンが3人とシンガーが2人の5人で作るステージ。ショーの制作の面では、ベルギーでライブを制作してるすごく有名な人の力を借りたよ。彼は普段、ロックバンドやパンク・アーティストと組んでるような人で。その人に「ライブをやりたい」って言ったら、「何持ってくる?」って訊かれて、最初は質問の意味が分からなかったんだけど、詳しく話を聞いて、それでライブ用に曲をリミックスしたり、エディットしたりしたんだ。それと、DJセットの場合は大体音が良いので問題ないんだけど、ライブの場合は良かったり悪かったりするので、勢いだったり、感情を揺さぶることに重きを置いたよ。それでもDJセットに近い内容になったけどね。今年はもっと演出に力をいれて、よりショーの側面が強化されたと思ってる。「Black & Blue」のライブ・エディットもやったしね。

Lost Frequencies & Mokita – 「Black & Blue (Lost Frequencies Live Edit)」

― あなたのDJについてもお聞きしたいです。私はArmada Invites Radio 251のミックスが大好きで。こちら、Tomorrowlandのメインステージ的なアプローチとはかなり逸脱しているように感じましたが、このミックスはここ最近のあなたのモードを裏付けるものなのでしょうか?

Lost Frequencies: あのミックスには、自分で入れたかった曲もたくさん入ってるけど、Armadaとしてプロモートしたい曲もたくさん入ってる。言ってみれば、Armadaと僕のミックスのような作品だよ。僕が選んだトラックはいずれも個人的に大好きなものばかりだよ。今回も、そういった曲をいくつかプレイしてみたいと思ってるよ。東京は、とても楽しみにしていた場所だからね。新しいものを発見して欲しいって思いもあるし。だから今回は、もちろん自分の音楽もかけるけど、それでみんなが盛り上がってる頃合いを見計らって、ちょっと違うものもかけてみようかなって思ってる。良い感じの反応だったら、もっとそっち方面に行ってみるし、そうでもなかったらいつもの感じに戻れば良いしね。とにかく、いつも、なるべく新しい発見もあるような内容にしたいんだ。

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― 私は92年生まれであなたと同世代の人間なのですが、あなたが「日本の文化が好きだ」と伺いまして大変嬉しく思います。Porter RobinsonSlushiiも我々と同世代のアーティストですが、彼らも日本のポップカルチャーにめちゃくちゃ詳しいんですね。彼らはアメリカ人なので事情は違うかもしれませんが、あなたが日本の文化に興味を持つきっかけは何だったのでしょうか?

Lost Frequencies: 日本文化で好きなものはたくさんある。なるべく簡潔にまとめたいんだけど…。まず食べ物があって…日本の食べ物は本当に素晴らしいよね。それからスタイル。服ね。これ(ジャケット)は今日ここで買ったし、こっち(黒のパンツ)は昨日東京で買ったよ。日本人は本当に、見た目がかっこいいよね。スタイリッシュだと、ヴァイブスもよくなる。とにかく、観光客としても、ビジネスで来ても、日本にいるのはそれ自体が素晴らしい体験だよ。住みたいと思うくらい。もちろん、1週間の滞在と半年住むのとはまた異なる体験だろうけど…居心地も良いし…そうそう、それと漫画も大好きなんだよ。日本の皆さんに比べたら全然、素人だと思うけど。そういった文化全体が本当に興味深いよ。スケジュールに東京が登場したのを見て、すごく嬉しかったね。

― 日本の漫画とかアニメで一番好きなのは? パッと思いつくもので。

Lost Frequencies: ワンピースかな…。まだ続いてるし、すごく楽しみだよ。この後どうなるのかなって。デスノートも好きだなあ。Netflixで観られるアニメはだいたい面白いし。新しいのが登場したらだいたい見るよ。

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時間の関係で、惜しくもインタビューはここまで。この日彼が披露したプレイの内容を端的に説明すると、Moksiの「Slow Burn」のようなハウスチューンと、「Sun Is Shining」や「Reality」、「Crazy」などの自分の曲を繋いでゆくスタイルであった。終始4つ打ちが主役であったように思う。「テックハウス系の日本人プロデューサーがいたら、ぜひ僕のところに音源を送ってくれ!」とまで言っていたので、まず間違いなく今のモードはそこにあるのだろう。余談だが、ワンピースにおける好きなキャラクターはルフィらしい。


■ Lost Frequencies
<アーティスト公式サイト>
https://lostfrequencies.com/
(間もなくリニューアル)
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■ SEL OCTAGON TOKYO
<公式サイト>
https://sel-octagon-tokyo.jp

 

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