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【インタビュー】 UKICO 「本当の幸せは、心の中、内側に意識を向けることで見つけられる」

具象から抽象、自己から宇宙へ。壮大なスケールでありながら、極めてパーソナルな作品の真実が語られた。

Mixmag Japan | 28 April 2021

UKICO, UKICO インタビュー, mixmag

日本人の母とフランス人の父を両親に持つシンガーソングライター/トラックメイカー・UKICO。彼女が5年の月日をかけて制作したファーストアルバム『Ascension』が、4月28日にリリースされる。90年代のトリップポップに深く傾倒し影響を受けたそのサウンドを、独自の“オルタナティブポップ”に昇華させた。日本神話のモチーフを織り交ぜながら、エッジのきいたビートを鳴らしている。既に4曲ほど本作からシングルカットされており、力の入ったMVがYouTube上で公開中だ。

Massive AttackやPortis Head、BjörkやFKA Twigsからの影響を公言する彼女が、本作を通じて表現したかったものは一体何か。具象から抽象、自己から宇宙へ。壮大なスケールでありながら、極めてパーソナルな作品の真実が語られた。


UKICO – 「DENIAL」

― シングル「DENIAL」がリリースされてから1年半が経ちますが、その間に世界を新型コロナウイルスが襲っています。アルバムの制作に影響はありましたか?

UKICO (以下、U): 多くの方々と同じく、2020年は立ち止まる時期になりましたね。シングルやアルバムのリリースが延期になったり、ライブも中止になりました。けれど、今振りかえると私にとって大切な時間でした。人生や自分を見直す機会になったり、自分にとって本当に何が大切だったのかを考える日々を過ごしました。自粛期間中には、本作に収録されている「TEMPORARY AMNESIA」を書きました。この曲のテーマは、この地球で眠っている私達人間は、自分の本当の素晴らしさやパワーに気づいていなかったのが、やっと今目覚め始めているのではないかということ。それまでの私たちは、外に意識を向けすぎて本当の自分に気付けていなかった実感があります。けれど本当の幸せは、心の中、内側に意識を向けることで見つけられるのではないか。そういうことを追求しました。歌詞に“home is utopia”というフレーズがあるのですが、私にとっては大事な言葉です。この曲はとてもスペシャルなことに、Mike Larsonがサポートしてくれました。彼はアメリカで活動をしていて、現在はPharrellの音楽エンジニアでもあります。彼がこの曲のミックスをやってくれました。

― 個人的にも「TEMPORARY AMNESIA」が一番好きです。「SIRIUS」の直後に来るっていう、アルバムの配置も良いですよね。惑星(Sirius)の次に、もう1回「身体(Amnesia=健忘症)」に戻って来る。パンデミック後に作られた「TEMPORARY AMNESIA」をアルバムに収録することで、他の曲と整合性が取れなくなるようなことはありませんでしたか?

U: それはなかったですね。むしろ、さっき言った“home is utopia”は、アルバム全体を表現しているような気さえします。すべては自分、自分はすべて。「SIRIUS」も同じく『目覚め』をテーマにして書いた曲なんです。この曲では、サビの部分で“just lift the veil, at last I will be yours”と歌っているのですが、「ヴェールがとけたらユニヴァース(宇宙)と一体化する」と意味しています。5次元から解放され、宇宙まで届く。だからこの曲では浮遊感を表現したかったんです。

― 「DENIAL」はヴォーカルトラック的な側面が出ていたと思うんですが、アルバムを通して聴くと、ビートの豊かさが際立っているように感じます。トラックによって様々だと思いますが、ビートに関して何かリファレンスはありますか?

U: トリップホップやヒップホップのビートからインスピレーションを得ることが多いです。90年代のR&Bも好きですね。ローがパワフルでスローテンポなルーズさがある曲を好んで聴いてるような気がしますね。自分の曲のミックスでもローの出方にはかなりこだわってます。それでも一番影響を受けているのは、やっぱりMassive Attackですね。私にとっては神様みたいな存在。Lana Del Reyの『Born To Die』や、Lordeの『Melodrama』にも共感します。

― 「DENIAL」もそうですが、MVがどれも演劇的なのも印象的です。舞台があって、UKICOさんの身体(と動き)を中心に映像が展開されてゆく。以前FKA Twigsからも影響を受けているとお聞きしましたが、彼女からの影響は音楽だけでなくビジュアルも含めたものなのでしょうか?

U: 彼女みたいに世界観が強いアーティストが好きなんです。それこそMassive Attackもそうですし、Björkもそうですね。メッセージ性とストーリーがあって、それをヴィジュアルで表す事も私のアートの一部で本当に大切にしてます。すべては私のストーリーと想像したヴィジュアルから始まるんです。映像に関しては、最初はプロの監督に任せていたのですが、最近は自分もアートデイレクションに挑戦しています。間もなく公開される「TEMPORARY AMNESIA」と、既に公開されている「MIRAGE」のMVは、友人と私が監督を担当しました。とにかくクリエイティブなエネルギーを色んなアングルで発揮するのが大好きです。ライブもFKAとかBjörkみたいに強い世界観やストーリー性を表現したいですね。

― 実際、今ライブをどういう編成で行うのか考えてらっしゃいますか? 世の中が落ち着いてからになるかもしれませんが、その時はBand Setなのか、ご自身で全部やるオールインワンのLive Setなのか…。

U: コロナ前はBand Setでライブを行っていました。けれど今は色々と見直してます。自分ひとりでやる事も考えてまして、今準備をしてます。両方取り組みたいですね。そしてコラボレーションが好きなので、ヴィジュアルアーティスト、ダンサー、フラワーアーティストとのパフォーマンスも考えたいです。理想は五感を使って、みんなで旅をする感じのライブにしたいと思います。

UKICO – 「MIRAGE」

― 少しアルバムのテーマの話に戻ってもいいですか? 先行きが全く読めない今だからこそ、精神世界の存在は重要かと思います。しかしながらスピリチュアルな話題は陰謀論とも結びつきやすい。それは昨今の社会を見ていても明らかです。特に日本ではデリケートなトピックとして扱われがちですが、UKICOさんはコロナ禍以降のスピリティズムをどう捉えていますか?

U: みんなそれぞれに考え方を持ってる事を私は深く尊重しています。自分の素晴らしさ、パワーに目覚める事、そして地球と私たちは一体であるという事実に気付くことが一番大切だと思っています。それに対しては、スピリチュアル、ワンネス、心理学、哲学、様々な解釈があると思いますね。こういう想像力の善悪は人それぞれの考え方次第だと思います。私は色々体験したい、理解したい人間で、それをアーティストとしてアートで表現しています。とても辛いコロナの状況で、みんな色々気づくことがありました。この機会に自分を見直したり、もっと自分を大切できるようになったらいいなと願っています。たとえどんな方法や考え、ツールを使ってでも。私はただ音楽を通して、色んな活動をして人の役に立ちたいという一心でいます。去年、友達のアーティスト(すみれ、Crystal Kay、TIGARAH)と一緒にメンタルヘルスをサポートするチャリティープロジェクトを立ち上げました。「ALL FOUR ONE*」といいます。こちらもアルバムに描いてるテーマと繋がっているかと思います。

*ALL FOUR ONE: メンタルヘルスをサポートするプロジェクト。同プロジェクトにより得た収益は、一般社団法人『日本いのちの電話連盟』へ全額寄付される。4人が固く手を握りしめ、結束の強さを示すオリジナルTシャツがオンラインストアで販売された(現在はSOLDOUT)。

― 最後に今後の展望を教えてください。既に次のアイデアも浮かんでいるのではと推察しますが、現時点で具体的に何か言えることはありますか?

U: そうですね、もう次のEPを考えています。素晴らしいアルゼンチンのピアニストとコラボレーションする予定です。変更する可能性はありますが、今のところ5曲を考えていて、一つ一つのテーマも決まっています。それについてはまだ内緒ですが、世界のルーツに戻るイメージですね。テーマやメッセージ、ストーリーが溢れる楽曲、MV、ヴィジュアルになるかと思います。このEP︎の他に日本語の曲、フランス語の曲にも挑戦したいと思っています。そして、今の理想は日本人アーティストとのコラボですね。


Interview_Yuki Kawasaki

■ UKICO 『Ascension』
Label: Kiseki Record
Tracklist:
1. Origin
2. Denial
3. Mirage
4. Deserted
5. Hostage
6. Imaginary High
7. Time
8. Patienlty
9. Sirius
10. Temporary Amnesia
11. 5D
<リリースURL>
https://linkco.re/n05VBS7n?lang=jp

 

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