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MUSIC

BRONSONの近作MVに見る、コロナ禍におけるクリエイティブのヒント

それはSFか、ドキュメンタリーか…。

Mixmag Japan | 27 July 2020

BRONSON – 「HEART ATTACK (feat. lau.ra)」

前作『A Moment Apart』がグラミー賞2部門でノミネートされ話題となったODESZAと、シドニー出身のプロデューサー、Golden Featuresによる新プロジェクト、BRONSONが8月7日にアルバムをリリースする。7月27日現在までに4曲がシングルカットされ、そのうち3曲のMVが制作された。中国のSF作家・劉慈欣の『三体』シリーズがベストセラー化し、WIREDの最新号(7月1日発行)では「SFがプロトタイプする未来」と題した特集が組まれ、7月26日には地上波で「世界SF作家会議」なる特別番組が放送された。パンデミック以降、人々はフィクションを凌駕するような現実を目の当たりにしながら、それでもSF的な想像力に期待しているようだ。

BRONSONもまた、その世界観でもってクリエイティビティを発揮している。冒頭の映像が3本のMVの中で最初にリリースされたが、2020年の5月の作品としてあまりに示唆的であった。ハンガリーの映像監督・Balázs Simonによって制作された、ディストピア的映像美。ひとりの女性が闇の力や過酷な要素と戦いながらその旅路を辿っていく様子は、今日あらゆるメタファーとして機能する。

次いで公開されたのは、英国生まれ米国拠点のプロデューサー・Totally Enormous Extinct Dinosaursをフィーチャーした「DAWN」のMVだ。

BRONSON – 「DAWN (feat. Totally Enormous Extinct Dinosaurs)」

映像では新型コロナウイルスが蔓延する中、東京、ニューヨーク、シカゴ、パリ、その他世界各国の都市から人が消えた様子とその状況の中でも懸命に生き、日々を過ごす人々の様子が映し出されている。リドリー&トニー・スコットによる『Life In A Day』と同じ手法のコラージュドキュメンタリーである。

そして先日7月22日、スウェーデンのコレクティブ〈StyleWar〉が制作した「KEEP MOVING」が公開された。

BRONSON – 「KEEP MOVING」

あるオフィスを舞台に繰り広げられる狂気。しかしどこか痛快な印象も感じられる。表面的にはコミカルに見えるが、その核心には現代社会に対する風刺があるのではなかろうか。

これら一連の作品を通じて、BRONSONは我々に即時的であることの重要性を改めて教えてくれる。「DAWN」と「KEEP MOVING」の制作はコロナに関係なく行われていた可能性があるけれども、今このタイミングで作品をリリースすることがどのような意味を持つか、彼らが自覚的でないはずがない。ODESZAはこれまでにもIDMを先鋭的なポップスとして解釈し、アルバムのリリースにしてもユニークな施策を打ち出してきた。

即時性については、冒頭で引き合いに出したWIREDの「SFがプロトタイプする未来」にも言えることだが、それらの作品はのちに現在を振り返った時にも効果を持つ。もちろん社会通念上の“正しさ”を担保する必要はあるが、ディストピア文学も驚く現在だからこそ、“今ここ”を語る作品に期待したい。


■ BRONSON 『BRONSON』
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Release date: 2020.07.17
Tracklist:
1. FOUNDATION
2. HEART ATTACK (feat. lau.ra)
3. BLINE
4. KNOW ME (feat. Gallant)
5. VAULTS
6. TENSE
7. CALL OUT
8. CONTACT
9. BLACKOUT
10. DAWN (feat. Totally Enormous Extinct Dinosaurs)
11. KNOW ME (Instrumental) [Bonus Track for Japan]
12. HEART ATTACK (Instrumental) [Bonus Track for Japan]

 

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