レーベルヘッドのBoston Bunを筆頭に、昨年はLogoやSamaranなどのオルタナティブなプロデューサーの音源をリリースしてきた〈Circa’99〉。総勢12名が参加したレーベルのコンピレーションアルバムも記憶に新しい。
およそ7年間の隠遁生活を送っていたLogoは、精力的に楽曲のプロデュースに取り組んでいるし、Circaから出た「To Reality」は昨今のトレンドとは切り離された、かねて彼らが追求してきたエレクトロであった。その意味では、同じくフランス発の〈Ed Banger〉や〈Kitsuné Musique〉の流れを汲みつつ、新たな潮流を作ろうとしているようにも見える。実際、Boston BunやLogoはどちらのレーベルとも親交がある。
Samaranは、2018年の大ヒットナンバー「Paris Madness」のロンドン編にあたる「London Madness」をこのレーベルから昨年末にリリースした。
しかしCirca’99はSNS上でほとんどプロモーションを行っておらず、SoundCloudのフォロワーは2021年2月の時点で373人にとどまっている。更新が止まっているわけでもないので、何かポリシーがあるのかもしれない。とは言え、プレスリリースは送られてくるので、このような記事を書く分には問題ないのだろう。個人的にも、今よりもさらに知られてほしいレーベルのひとつだ。
Text_Yuki Kawasaki
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