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MUSIC

Submerseの最新EP『Get You Down』を現場で聴いてみたらば、やはり素晴らしかった

ダンスフロア無き時代のダンスフロア賛歌

Mixmag Japan | 10 November 2020

submerse – 「Last Dance」

10月31日に下北沢のCreamで開催されたパーティ「遊星X2020」に、Submerseの姿があった。イギリス出身にして現在は日本在住のプロデューサーが、Sci-Fiをテーマにした仮装パーティに登場。もちろん昨今の状況を踏まえ、諸々の対策を踏まえたものだったが、随所に張り巡らされた飛沫防止用シートがさながらSF映画の趣をもたらしていた。『エスケープ・フロム・L.A.』とか、ジョン・カーペンター作品を何となく彷彿させる。

Guchonのレイヴィーなセットの後、セイラーの衣装で仮装したSubmerseがブースへと現れた。現実とフィクションが混在した空間で、すかさず『ストレンジャー・シングス』のメインテーマが流れる。そこで初めて、彼の格好の意味を理解できた(同シリーズのシーズン3参照)。

不穏なニュアンスのリフレインがフェードアウトした後、彼の最新EP『Get You Down』に収録されている「Last Dance」がかかった。Juke/FootworkやJungleなど、90年代のレイヴカルチャーにインスパイアされた音像。恐らく、本作に対しては多くのリスナーが近年の彼の作家性とは大きく異なる印象を受けたのではないだろうか。RBMAのインタビューでも語られているように、ここ数年間の彼は“インディーR&Bの系譜に連なるヘッドフォンミュージック”を志向していた。

この日のテーマがSci-Fiだったこと、そしてかつてのダンスフロアに戻れていない世の中の状況が、その異質性に拍車をかけていた。自由に踊れない現状において、踊るための曲を書く。彼の真意は分からないが、このフィクション然とした楽曲に得も言われぬ多幸感を見出す人間がいるのではないか。そもそも、ダンスミュージックの役割のひとつには“逃避”がある。ゲイシーンや黒人コミュニティの心のよりどころとして機能していたダンスフロアは、フィクションの役割にも通じる部分があるだろう。現実とは違う、けれども我々の想像力に働きかけ、心に安寧をもたらしてくれる。Submerseが今回解き放ったダンスミュージックは、そんな至高のフィクションだ。

なお、本作はヴァイナルレコード化のクラウドファウンディングも実施中(残り9日!)で、あと十数枚購入者が現れれば達成される。当プロジェクトについてはコチラからご確認いただきたい。

 

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