最近のJeff Millsのクリエイティビティが止まらない。Eddie Fowlkes、Jessica Care Mooreによるデトロイトのスーパーグループ“The Beneficiaries”を結成し、Jean-Phi Daryによるエレクトロニック“The Paradox”としてアルバムをリリースした。これらはすべて、ここ1年の間の出来事である。
【関連記事】THE BENEFICIARIES:「私たちは抵抗するアーティスト、テクノは抵抗する音楽」
そして2月26日に、自身が主宰するレーベル〈Axis Records〉からアルバム『The Clairvoyant』をリリースする。以下は、本作に寄せられたJeff Mills本人によるコメントだ。
未来を想像する方法はいくつかある。ひとつは、過去を振り返って現在起きている出来事と比較すること。もうひとつは、タイムマシン発明して実際に未来に行くことだ。さらに、「感覚」に頼る方法も可能性として考えられる。このアルバムでは、最後のオプションを選択した。
間は動物であり、感覚から「知る」方法、直観、予感、感覚に導かれて生きている。その特別なスキルは、何千年ものあいだ私たちの先祖から継承され、現在に至るまで人類が繁栄するためのツールとして機能している。感覚によって私たちは「その時」が来るのを予測し、対策を立てることで生きてきた。しかし私たちがこの感覚について十分に自覚的で知識があるかと考えると、必ずしもそうではない。
“透視能力者”と呼ばれる人たちがいる。文字通り、未来の出来事を知覚・予測するスキルを「持っている」と主張する者のことだ。今から100年前の1920年ごろ、世の中は第一次世界大戦、1918年のスペイン風邪の大流行、それにともなう社会不安などを経験していた。それにより、それらを予見できる能力を持つ人々は世間の需要を集めていた。皮肉なことに、それらの過去を参照すると、世界が今日の悲惨な状況に陥るのは目に見えていたのだ。常識を持ち合わせる多くの人々は、このような「能力者」たちに対して良い印象を持っていないだろう。しかし、閉塞感が漂う世の中において、楽観主義や刹那的な希望を人々に提供していたのはこの手の人物であった。
リスナーには、このアルバムを暗い部屋で聴いてほしい。静かな空間で、外の雑音、おしゃべりや会話がない場所で。そしてできれば、最初から最後まで。 ― Jeff Mills
■ Jeff Mills 『The Clairvoyant』
2021.2.26
Label: Axis Records
Tracklist:
01. The Séance
02. Psuedoscience
03. Second Sight
04. Someone Who Feels Things
05. Calling All Loved Ones
06. Shadow With A Golden Aurra
07. I Feel A Presence
08. Three Signs From The Other Side_ Sign 1
09. Three Signs From The Other Side_ Sign 2
10. Three Signs From The Other Side_ Sign 3
11. Questions Decisions And Consequences
12. The Feeling Anything Is Possible
13. Dancing Shadows
14. Ganzfeld Experiments
15. The Spirit World
16. From The Mind’s Eye (digital bonus)
<Axis Records各種リンク>
https://www.axisrecords.com/
https://www.facebook.com/AxisRecords.official/
https://www.youtube.com/user/AxisRecords1
https://vimeo.com/axisrecords
Get the latest.
Follow Mixmag Japan on Twitter!
Follow @mixmagjapan